Iモード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
iモード(i-mode, アイモード, モード, )は、NTTドコモが提供する、専用携帯電話を使用して電子メールの送受信やインターネット上を含むウェブページ閲覧などができるサービス。携帯電話によるサービスとしては先駆的なもので、このサービスの開始後に他社も同様のものを提供し始めた。
なお、電子メール(iモードメール)については単にメールと呼ばれることが多く、iモードといった場合一般的にはウェブを指すことが多い。
通常のパソコンによるインターネットと違い、比較的家庭内の一人一人に普及している携帯電話を利用したものの為、悪質な出会い系サイトの登場など、多くの問題を抱えている。
目次 |
[編集] 概要
「iモード」の『i』は、インタラクティブ(interactive)の『i』、インフォメーション(information)の『i』、インターネット(internet)の『i』、そして英語で「私」の意味の『i』であるとされる。
iモードの通信はパケット方式で行われ、通信料金は通信時間単位ではなく通信データ量(パケット量)に応じた課金システムとなっている。
iモードのウェブの通信プロトコルおよび記述言語は、HTTPと、Compact HTML(HTMLのサブセット)を採用している。
iモード網(iモード専用ネットワーク)内では、NTTドコモに認可されたコンテンツプロバイダによる各種サービスがウェブを通じて提供される(公式サイト)。有料サービスについてはNTTドコモが課金徴収代行を行う。このような仕組みのため、iモード網内では一定のセキュリティが確保されるようになっており、外部のインターネットからiモード網にアクセスすることはできない。
iモード網外のインターネットに存在しているCompact HTMLのウェブページ(勝手サイト)の閲覧も可能。
[編集] 経緯
NTTドコモに所属した松永真理、夏野剛、榎啓一などが生み出した、日本独自の携帯電話を利用したインターネットビジネスモデルである。
1999年2月のサービス開始と同時にネットバンキング、待ち受け壁紙、着信メロディの配信などの有料サービスが多数立ち上げられた。
イメージキャラクターは、当時ポケットベルのイメージキャラクターだった広末涼子を起用した。
ウェブの規格に、携帯電話業界の規格であるWAP/HDML/WMLを採用せず、一般的に普及しているHTTPとHTMLを採用したことにより、コンテンツの開発が容易になるとともに、正式なコンテンツプロバイダとして承認されていない企業や個人でも独自にコンテンツを開発・提供することが可能となり、iモードのヒットに大きく寄与した。
当初は上位シリーズ機種用の高付加価値サービスという位置付けであったが、現在では同社の販売する携帯電話端末のほとんどすべてがiモード対応機種となっている。
当初、iモードサービスを実現する物理網はPDC-P(パケット)網であったが、IMT-2000を採用するFOMAサービス開始に伴い、IMT-2000の枠組みの上で同様のサービスが利用できる。
DDIセルラー・IDO(現au)はそれぞれEZweb・EZaccess(現在はEZwebに統一)、J-フォン(現ソフトバンクモバイル)はJ-スカイ(現Yahoo!ケータイ)というサービスで追従している。
NTTドコモは、2006年1月時点で世界最大(登録者数45,687,117人)のワイヤレスインターネットプロバイダ、としてギネス・ワールド・レコーズから認定を受けている[1]。
なお、1999年末で新規受付を終了した「ドニーチョ」契約(平日夜間と週末終日のみ利用可能=平日日中は着信も不可)ではiモードを契約することができない。
[編集] 機能
※機種により利用できる機能は異なる。
他
[編集] iモード端末一覧
[編集] 関連項目
[編集] 採用企業
- ほか