ヒカシュー
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ヒカシュー(HIKASHU)は、日本のバンド。1978年に結成。
ニューウェーブロックやテクノポップバンドとして知られるが、ノンジャンルの音楽ユニットであり、現在でもその勢いは全く衰えず健在。
目次 |
[編集] 略歴
- 1977年
- 5月 巻上公一主宰の劇団ユリシーズ「最後の晩餐」公演。
- 9月 ユリシーズ「コレクティング・ネット」の公演で、山下康に音楽を依頼。
- 1978年
- 1979年
- 1980年
- 1月 NHK『600 こちら情報部』でテクノポップ特集を放送。プラスチックス、ヒカシュー、P-MODELが出演。ヒカシューのメンバー全員が、東京オリンピック開会式における日本選手団の制服姿で演奏。
- 2月と7月に1stアルバム『ヒカシュー』と2ndアルバム『夏』を連続リリース。
- 1981年
- 巻上公一がトッド・ブラウニングの映画『フリークス』に感銘を受けて制作した3rdアルバム『うわさの人類』をリリースし、NHK教育テレビの『若い広場』でヒカシューを特集したドキュメンタリー番組が放送され話題になる。石井聰亙監督作品『シャッフル』にて、音楽を担当。
- 以降、ゲルニカ、立花ハジメ、デビッド・バーン、小林克也、坂田明、遠藤賢司、ケラ、大槻ケンヂ等と活動し、メンバーそれぞれの幅広い交流がある。メンバーの脱退・加入を経て、現在はジャンルにとらわれない活動を展開している。
[編集] 作風
「リズムボックス」「メロトロン」「シンセサイザー」等の 電子楽器を使用していた事、当時の流行などから
「テクノポップ」 としてジャンル分けされていたが、 3rdアルバム『うわさの人類』以降 いわゆる「テクノポップ」的な雰囲気からは遠ざかって行く。
ボーカルの巻上公一の書く独特な詩の世界と歌唱法。 その声の特徴を知り尽くした、三田超人や坂出雅海らのメンバーが書く楽曲が
うまく絡み合い唯一無二の世界を造り出している。
その音楽は様々な音楽を知り尽くした上で、メンバーの高い演奏能力に裏付けされた 良い意味での「遊び」に溢れたもの。
最新作『転々』では一切の「作曲」は行われておらず、スタジオでの即興演奏のみで 製作された。
「様々なジャンルを演奏」では無く、「様々な音、方法で演奏」
[編集] バンドの名の由来
武満徹の『悲歌』(ヒカ、Hika)に由来するとも言われるが、明言はしていない。
メンバーは、鏡に映った唇がそうささやいた(山下康)、驚いた時に上げる叫び声の造語(巻上公一)等とコメントしている。
[編集] メンバー
現メンバー
- 巻上公一(まきがみ こういち、vo 、テルミン、口琴、cornet)
- 三田超人(みたフリーマン、gt、サンプラー)
- 坂出雅海(さかいで まさみ、ba、laptop)
- 清水一登(しみず かずと、ピアノ、バスクラリネット)
- 佐藤正治(さとう まさはる、per、ds 、effect voice)
元メンバー
- 井上誠(syn,mellotoron)
- 山下康(syn,rhythm-box)
- 戸辺哲(sax.vo)
- 野本和浩(sax)
- 谷口勝(ds)
- つの犬(ds)
- トルステン・ラッシュ(サンプラー)
- 新井田耕造 (ds)
- 吉森信(key)
- 大友良英(1990年、一年間参加)
[編集] 関連項目
- KRAFTWERK(ヒカシューがクラフトワークの『Radio Activity』『The Model』をカバー)
- POLYSICS(ヒカシューの楽曲をカバー)
- 戸川純(井上誠が手掛けたゴジラ伝説に参加)