ヒドロキシカルバミド
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ヒドロキシカルバミド
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IUPAC命名法による物質名 | |
hydroxyurea | |
識別 | |
CAS登録番号 | 127-07-1 |
ATCコード | L01XX05 |
PubChem | 3657 |
化学的データ | |
化学式 | CH4N2O2 |
分子量 | 76.0547 |
薬物動態的データ | |
生物学的利用能 | 73%(ラット) |
血漿タンパク結合 | - |
代謝 | 肝臓 |
半減期 | 120~198分 |
排泄 | 尿中(49~76%) |
Therapeutic considerations | |
胎児危険度分類 |
D(米国) |
Legal status | |
投与方法 | 経口 |
ヒドロキシカルバミド(Hydroxycarbamide)とは、1869年にドイツのDreslerらによって合成された尿素誘導体であり、代謝拮抗剤に分類される抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)。商品名は、ハイドレア(ブリストル・マイヤーズ)。
目次 |
[編集] 効能・効果
[編集] おもな副作用
骨髄抑制、間質性肺炎、皮膚潰瘍など。
[編集] 作用機序
ヒドロキシカルバミドは、in vitro試験の結果から以下の3点で抗腫瘍効果を示すと考えられている。
[編集] DNA合成阻害作用
リボヌクレオチドレダクターゼ阻害により細胞内dNTP含量、特にプリン体(dATP、dGTP)含量を急激に低下させDNAを阻害し細胞増殖を抑制する。
[編集] DNA修復阻害作用
細胞内dNTPを枯渇化し、種々の要因により惹起されるDNA一本鎖切断の修復不全を生じさせ、最終的に細胞を致死させる。
[編集] 細胞周期に対する作用
ヒドロキシカルバミドは、S期初期へ腫瘍細胞を蓄積させることが認められている。また同様の実験で、ヒドロキシカルバミドは、主にS期初期の細胞に対し殺細胞作用を示し、さらに死を免れたS期の細胞及び他の周期の細胞が同時に分裂期に入るような、周期同調作用を示すことが認められている。
[編集] 関連事項
[編集] 外部リンク
[編集] 参考資料
- 『ハイドレア®カプセル500mg』医薬品インタビューフォーム・新様式第2版(ブリストル・マイヤーズ)