フェロシルト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェロシルトとは、石原産業が2001年(平成13年)から生産、販売していた土壌補強材、土壌埋戻材(石原産業の登録商標)。
[編集] 概要
酸化チタンの製造工程から排出される副産物(廃硫酸)を中和処理して生産されるもので、2003年(平成15年)に三重県のリサイクル製品に認定された。三重県内では、約70万トンが埋め立てなどに使用され、岐阜県、愛知県、京都府内でも、埋立てなどに使用された。
2005年に、フェロシルトに環境基準を超える六価クロム、フッ素などが含まれていることが判明。問題となっている。石原産業の社長のコメントによると、「当時の副工場長が、開発当初とは異なる製造工程で生産し、リサイクル製品認定時のサンプルとは違う製品にした」とのこと。
同年10月末には、フェロシルトは逆有償性などから、産業廃棄物と判断された。埋設が判明した各地方自治体は石原産業に対し、フェロシルトの撤去命令を出して撤去させようとしているが、撤去はなかなか進んでいない。石原産業は「処理施設の不足」などの理由を挙げて地方自治体に撤去期限の延期を度々求めていたが、自治体側は全て拒否。その後同社は「メドが立った」として、要求を取り下げた。
2006年11月6日、同社四日市工場の元副工場長ら4人が逮捕された。
[編集] 年表
- 2003年 - 三重県のリサイクル製品に認定
- 2005年 - 環境基準を超える六価クロムやフッ素などが含まれていることが判明
- 2005年10月 - 産業廃棄物に指定される
- 2006年11月6日 - 石原産業四日市工場の元副工場長ら4人が逮捕