フォルクスワーゲン・ニュービートル
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Volkswagen New Beetle | |
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製造期間 | 1998年 – |
ボディタイプ | 3ドア ハッチバック 2ドア カブリオレ |
エンジン | V5 2.5L 150ps 直4 2.0L 116ps 直4 1.8Lターボ 150ps 直4 1.6L 102ps 直4 1.4L 75ps 直4 1.9Lディーゼル 105ps |
全長 | 4,090mm 4,130mm(MC後) |
全幅 | 1,730mm 1,735mm(MC後) |
全高 | 1,500mm |
ホイールベース | 2,515mm |
車両重量 | 1,250~1,390kg |
先代 | なし |
後継 | なし |
車台が共通の車種 | VWゴルフⅣ VWボーラ 他 |
同クラスの車種 | MINI、クライスラー・PTクルーザー |
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フォルクスワーゲン・ニュービートル(Volkswagen New Beetle)はドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンの自動車である。
[編集] 概要
4代目VWゴルフ等の「A4」プラットフォームを元に設計、製造されている。デザインは、かつてフォルクスワーゲンが製造していたType-1をモチーフとしている。直接の後継車種ではないため、Type-1のニックネーム「ビートル」に「ニュー」が付く。
生産はすべて、メキシコ・プエブラにあるフォルクスワーゲンの工場で行われている。ただしカブリオレの幌部分だけはドイツから船便輸送している。
1994年に北米オートショーにて発表され大反響を呼んだコンセプトカー、「コンセプトI」が原型となっており、後年の東京モーターショー等の発展型発表を経て、1998年に製造開始。1999年から日本での販売が始まった。当初は左ハンドルのみ輸入されたが、のちに右ハンドルも追加されるようになった。日本でも、独特の可愛らしい形から人気を得、現在のVWラインアップの中のアイドル的存在となっている。
2005年にフェイスリフトを行い、ヘッドライト、フロント・リアバンパーおよびフェンダー、テールライトの形状が若干変更された。それに伴い全長等も変化している。室内もスピードメーターのデザイン変更、ベンチレーション吹出口のメッキリング追加等が行なわれている。
そのスタイルは、市販型では地味で類型的な印象の強かったVWデザインの刷新役として、世界的に注目された。初代ビートルの不変のスタイリングであった「円弧」のモチーフを現代化したデザインは、極めて明快で、エアロダイナミクスや空間効率などを追求した車たちのデザインと一線を画している。また室内空間でも、大きな円形メータークラスターや、ステアリングホイール脇に設けられた「一輪挿し」といった、初代ビートルの時代のモチーフを流用している。RRの初代デザインのコンセプトを無理やりFFに応用したため、エンジンスペースが室内に食い込み、不恰好に長大なダッシュボードとなり、後席の空間はある程度制限されることになり居住性、及び使い勝手は犠牲にされている。
機構面では、サスペンションは前輪が独立ストラット式、後輪が半独立トレーリングアーム式となっていて、駆動方式はFFである。
現在の日本仕様のトランスミッションは4速ATのみの設定で、カブリオレだけはアイシン精機製の6速ATを搭載する。かつては5速MTの設定もあった。
エンジンは直列4気筒の1.6Lと2.0L SOHC(いずれもNA)で、フォルクスワーゲンの最新技術であるFSIエンジンは搭載されていない。'06年モデルから日本仕様ではDOHCターボエンジンがカタログから姿を消した。
最新の'07年モデルでは、北米仕様はV型5気筒2.5Lのみの設定。欧州仕様は上記日本仕様に加えて直列4気筒1.4Lと同1.8Lターボ、同1.9LTDIディーゼルが設定されている。
[編集] バリエーション
この他カブリオレ(オープンカー)のニュービートル・カブリオレもある。日本仕様は直列4気筒2.0L SOHCエンジンに6速AT(ティップシフト機構付き)を搭載し、前輪を駆動する。屋根部分はカブリオテックスと呼ばれる布製で、電動にて開閉(アクションはZ字型)し、その所要時間は約13秒である。このカブリオレの架装設計を手がけたのは同じドイツのカルマン社である。
安全装置としては、車体の転倒時に瞬時に飛び出るバーが座席の後ろに装備されており、これにより転倒時、乗員の頭部が車体と路面により潰されることを防いでいる。単純なロールバーの設置のゴルフとは異なる仕様となり、デザイン面での洗練化が行われた。ただし、機構が複雑になった分だけ万が一装置が作動しなかった場合乗員に重大な損傷を負わせる危険性があり、この安全装置には賛否が分かれている。
オープン時の幌は車内に格納せず、車体後方ベルトライン上へ載せるようにたたまる。これは初代ビートルのカブリオレと同じ方法であり、車体のデザイン同様に伝統を受け継いでおりファンからの評価が高い。またこのおかげで、車内のスペースをほとんど犠牲にしないというメリットもある。
4座オープンカーの後席は荷物置き場程度の広さでしかないのが通例だが、このモデルはドーム型デザインのルーフが功を奏してか幌を閉めていても頭上の圧迫感、閉塞感が少なく、大人でもさほど窮屈な思いをせずに乗車できる。スペシャリティカーにありがちな、いわゆる「1マイルシート」ではない(それでも前後方向はやや厳しく、シートに深く掛けても足は少々立て気味にならざるを得ない)。
また2001年には世界限定250台、日本ではそのうち45台が販売されたRSiという限定車が存在する。これは前後バンパーの大型化、前後フェンダーの大型化、大型リアスポイラー、18インチタイヤの装着などでノーマルとは大きく異なる外観(全幅が110mm程拡大している)のボディに、225馬力を発生する3.2LのV型6気筒SOHCエンジンを搭載、これを4モーションと呼ぶ四輪駆動と6速MTによって走らせる、ニュービートルファミリーの異端児的存在のモデルである。内装も凝っており、前2席はレカロ社製フルバケットシートを装備し、スイッチやレバーの素材にはアルミやカーボンを多用。窓開閉は電動ではなく手巻き式、イグニッションキーもセンターコンソール上に移設するなど、雰囲気を重視している。
RSiの日本での販売価格は895万円という高額で、日本で売られたフォルクスワーゲン車の最高金額を易々と更新した(のちにトゥアレグW12スポーツがこれを追い越した)。