ヘアカラーリング剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本のヘアカラーは薬事法で染毛剤(医薬部外品)と染毛料(化粧品)に大別される。
染毛剤(カラー剤)の主成分は、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料で、使用時に過酸化水素水と混合することにより酸化発色し、毛髪を永久的に染める。これと同時に過酸化水素による毛髪中のメラニン色素の脱色が起こるため、染料の配合濃度に応じて「白髪染め」から「おしゃれ染め」まで、色調の異なる染毛が可能となる。カラーリングのほとんどが、この方法である。 ジアミン系の酸化染料は、体質により皮膚アレルギー反応(カブレ)を起こすことがあるので、使用前にパッチテストが必要である。このほかの成分としてアンモニアなどのアルカリ剤を含むため、毛髪を傷める欠点がある。
ブリーチ剤は、酸化染毛剤から染料を除いたものでメラニン色素を脱色し髪を明るくする。黒髪を金髪に変える強力なブリーチ剤には、過酸化水素水のほかに酸化助剤として過硫酸塩を配合したものがある。これらの製剤はすべて(医薬部外品)に分類される。 ブリーチは、色を入れているわけではないので厳密にはカラーリングではない。
染毛料は毛髪を一時的に着色するもので、代表的な製品としてヘアマニキュアがある。ピンク、ブルー、イエローなど原色に近い色をのせたいときに使用する。ヘアマニキュアの主成分は化粧品に使用される酸性染料で、酸化染料と比べてアレルギー性が低いため、染毛剤でカブレる人も使用できる利点がある。またアルカリ剤を使用しないため毛髪へのダメージが少ない。反面、酸化染料と比べシャンプー等で色落ちがしやすい欠点がある。
このほか染毛料には、ヘアスプレーにカーボンブラックなどの顔料を配合したカラースプレーや、生え際の白髪を隠すリタッチ用製品もある。これらの製品には毛髪を染める力はなく、一回のシャンプーで落とすことができる。
近年、酢酸鉛や硝酸銀を用いた新しいタイプのヘアカラーが販売されているが、一部の製品には安全性に問題があるとされ、厚労省から通知が出されている。
[編集] おもなメーカー・ブランド・商品名
ここに挙げるものは、一般用として発売されているもののみ。
- WELLA
- 日本ロレアル
- ロレアル パリエクセランス
- フェリア 3D カラー
- シ ナチュレル
- ホーユー
- ビューティーン
- メンズビューティーン
- ビューティーラボ
- シエロ(白髪用)
- ビゲン(白髪用)
- メンズビゲン(白髪用)
- マンダム
- ギャツビーヘアカラー
- ルシードナチュラルカラー(白髪用)
- ルシードLヘアカラー
- シュワルツコフヘンケル
- フレッシュライト(ブリーチ)
- ビジョン(白髪用)
- フェミニン(白髪用)
- パオン(白髪用)
- マロン(白髪用)
- 花王
- ブローネ(白髪用)
- プリティア
- サクセス(白髪用。黒髪用もあったが製造終了)
- ダリヤ
- パルティ(ブリーチ)
- メンズパルティ(ブリーチ)
- サロンドフューティ
- サロンドプロ(白髪用)
- カネボウホームプロダクツ
- シンプロ
- プロスタイルヘアカラー
- カネボウ化粧品
- サラ
- エフティ資生堂
- 資生堂
- マシェリ
- ユニリーバ
- モッズヘア