ベネルクス
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ベネルクス(ベネルクス、Benelux)とは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3ヶ国をまとめて呼ぶ名称。ベネルクス三国もしくはベネルックスとも言う。
「ベネルクス(Benelux)」とは、各国のラテン文字表記「Belgique/België」「Nederland」「Luxembourg/Luxemburg」に由来する。いずれも欧州連合の構成国で、君主制を取り、隣接国に比べて面積が狭いという共通点がある。
[編集] 歴史
3ヶ国の領域は、かつては神聖ローマ帝国に属し、低地地方(ネーデルラント)と呼ばれていた。歴史的には中世末期にいずれもブルゴーニュ公国の支配を受け、近世初頭にはともにハプスブルク家領に入っていた。1814年から1830年の間にはウィーン会議の取り決めによりネーデルラント王国(オランダ王国)がベルギーとルクセンブルクの領域を統合したこともあり、現在のベネルクス3国の分立が定まったのはさらに下って、ルクセンブルク大公国がオランダ王国との同君連合を廃止した1890年のことである。
3ヶ国の緊密な関係は、1944年に関税同盟が結ばれたことにより始まる。1960年には関税に加え、労働力と資本を自由化したベネルクス経済同盟欧州共同体が発足し、欧州共同体の起源となった。