マシン・ヘッド
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マシン・ヘッド | ||
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ディープ・パープル の スタジオ・アルバム | ||
リリース | 1972年3月 | |
録音 | 1971年12月6日 - 21日 スイス, モントルー |
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ジャンル | ハードロック | |
時間 | 37分 25秒 | |
レーベル | ワーナー・ブラザース (US) | |
プロデュース | ディープ・パープル サイモン・ロビンソン |
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レビュー | ||
ディープ・パープル 年表 | ||
ファイアボール (1971年) |
マシン・ヘッド (1972年) |
ライヴ・イン・ジャパン (1972年) |
マシン・ヘッド (Machine Head) は、イギリスのロックバンド、ディープ・パープルが1972年に発表したアルバム。
目次 |
[編集] 収録曲
- ハイウェイ・スター - Highway Star (6:05)
- メイビー・アイム・ア・レオ - Maybe I'm A Leo (4:51)
- ピクチャーズ・オヴ・ホーム - Pictures Of Home (5:03)
- ネヴァー・ビフォア - Never Before (3:56)
- スモーク・オン・ザ・ウォーター - Smoke on the Water (5:40)
- レイジー - Lazy (7:19)
- スペース・トラッキン - Space Truckin' (4:31)
[編集] 背景
前作『ファイアボール』が初の全英1位となり全米でも32位と健闘したため次作のアルバムの成功はレコード会社としても期待をかけていたし無論メンバー自身も強く望んでいたことだった。しかしながら前々作の『ディープ・パープル・イン・ロック』があまりに強力な異彩を放っていたためそれに比べ『ファイアーボール』は若干パンチ力に欠ける出来であったことは自他ともに感じられることではあった。次作ではよりハードに強いインパクトのある作品の完成が望まれた。
前作『ファイアボール』ではドラマーのイアン・ペイスがドラム・セットをスタジオの外に持ち出して録音したところ面白い音響効果が得られたため今回のレコーディングもスタジオを飛び出して録音を行う計画を決めていた。
[編集] 災厄
スイスのとあるカジノを録音場所に選んだ彼らだったがちょうど演奏に来ていたフランク・ザッパ&ザ・マザーズ・オヴ・インヴェンションの公演中に何者かが天井に向けてフレイヤー・ガンを打ち込み大火事になってしまった。
八方塞がりの状況の中、地元市民の協力を得て彼らはなんとホテルの廊下でレコーディングすることに決めたのである。こごえるような真冬の寒さの中、暗い廊下を少しでも暖かくするように室内灯を赤く塗った。 ローリング・ストーンズから借りていたモービル・ユニット(移動録音スタジオ)をホテルの入り口に停め電源コードを窓から垂らしレコーディングが開始された。
[編集] スモーク・オン・ザ・ウォーター
彼らの作り出す大音響に近隣からの苦情が殺到し警察が出動する騒ぎとなったがなんとかレコーディングを完了させた。 酷い災厄ではあったがこの状況をヒントにして彼らは歴史に残る名曲を作り上げた。「スモーク・オン・ザ・ウォーター」である。 この曲はロック・アンセムとなりその後プロ・アマを問わず多くのアーティストにカバーされた。
[編集] その後
このアルバムは彼らの代表作となりその後のコンサートでもこのアルバムの曲が演奏され続けた。チャート・アクションとしてはヨーロッパ各国で1位を獲得し全米でも最高7位まで上昇した。中でもアメリカではTop100に118週もランクインされるロングヒットとなった。 なおアルバムのジャケット・デザインはロジャー・グローヴァーとジョン・コレッタである。