ミカ書
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ミカ書(みかしょ)は、旧約聖書文書のひとつ。ユダヤ教では「後の預言者」に、キリスト教では預言書に分類する。キリスト教でいう十二小預言書の6番目に位置する。伝承では紀元前8世紀の預言者ミカに帰される。
目次 |
[編集] 預言者ミカ
預言者イザヤとほぼ同時期に、南王国で活動したと考えられている。1章1節の標題によれば、モレシェト出身。
ただし、その出身にもかかわらず、南王国の首都エルサレムだけでなく、北王国の首都サマリアの指導者層も弾劾の対象となっている。
[編集] 構成
ミカ書は7章からなる。このうち、1-3章のみが預言者ミカに実際に帰されると考える学者も多いが、加筆の程度については論争がある。
他のほとんどの預言書同様、口承の段階と、文書化以降の複雑な編集過程を経たと考えられており、それに伴い、構成も単純ではないと考えられる。
[編集] 内容
痛烈な社会批判、特に、指導者層による貧者の搾取が取り上げられている。これは当時の社会における貧富の差の拡大を背景としていると考えられている。
3章では、指導者層には職業的預言者も含められており、彼らが報酬に応じて平和を預言することが批判される。さらに、この章では、シオンにおける神の臨在の思想に依拠して自分たちの安全を主張する預言者たちに対して、エルサレムが壊滅する預言が語られる。
[編集] 新約聖書における引用
5章1節でベツレヘムから将来のユダの指導者が出ると預言されるが、この節は、イエス・キリストを預言するものとして、マタイによる福音書2章6節で引用されている。ただし、ミカ書のこの章節は、バビロン捕囚期以後に語られた、ダビデ家出身の王の回復の希望であると主張されることも多い。
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