リチャード・ゲイル
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リチャード・ゲイル(Richard Blackwell Gale、1954年1月19日 - )は、アメリカ合衆国ニューハンプシャー州出身の元プロ野球選手。阪神タイガースに在籍。ポジションは投手。右投右打。背番号45。
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[編集] 来歴・人物
1975年、カンザスシティ・ロイヤルズからドラフト5巡目で指名され入団、1978年にメジャー初昇格して先発ローテーションに定着、14勝を挙げる。1980年には13勝を挙げリーグ優勝に貢献、ワールドシリーズでも第3戦と第6戦に先発した。1981年シーズン後にサンフランシスコ・ジャイアンツにトレードされ、その後シンシナティ・レッズ、ボストン・レッドソックスでプレー。
1985年に阪神に入団。この年は打線が爆発し、防御率4.30ながら13勝8敗の好成績を収める。日本シリーズでも2勝をあげ、日本一を決めた第6戦は完投勝利。阪神では初の(そして2006年現在では唯一の)日本シリーズ胴上げ投手となった。
1986年は、前年の打線の爆発がなくなり防御率は4.56とわずかに悪化しただけであったが5勝10敗であった。この年のオフに自由契約になる。
2006年にフロリダ・マーリンズ傘下2Aカロライナの投手コーチを務め、2007年からは同じくマーリンズ傘下の3Aアルバカーキの投手コーチに就任。
[編集] メジャー通算成績
- 7年 195試合 勝利55 敗戦56 S2 完投21 完封5 投球回970.0 奪三振518 防御率4.54
[編集] 日本通算成績
- 2年 60試合 勝利18 敗戦18 S0 完投6 完封3 投球回352.1 奪三振228 防御率4.42
[編集] エピソード
- オープン戦の初登板となった1985年3月の阪急戦(西宮)でマウンド上で頻繁に手に息を吹きかける仕草を見た審判は「スピットボール」ではないかと注意している。本人曰く「寒いから手を暖めているだけ」と否定している。
- 打撃に関しては85年に70打席で50三振を喫するなど打てない投手の見本であり、翌86年4月19日の中日戦(ナゴヤ)では一試合5三振の日本タイ記録を樹立した。
- 先述のとおり打撃には全く期待できない同投手であるが来日初ホームランを当時話題の巨人桑田から放ち周囲を驚かせた。メジャーリーグでもジャイアンツ時代の1982年、レッズ時代の1983年にそれぞれ1本ずつ記録している。
- 1986年の開幕投手を巡り吉田監督と対立。吉田は開幕の大洋3連戦を池田・工藤・ゲイルと決めていたがゲイルは「なぜ前年の優勝に貢献した自分が第3戦なのだ」と反論した。これに対し吉田は調整の遅れや既に他球団にゲイルを読まれている為だと説明している。
- 起用法や遠征先での待遇にことあるごとに注文を出し吉田監督を「一年目で切っておくべきだった」と後悔させている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 大リーグでの通算成績(英語)