ルーツ (海外ドラマ)
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『ルーツ』(Roots)はアレックス・ヘイリー原作の小説「ルーツ」を基にした1977年制作のアメリカ合衆国のテレビドラマ(ミニシリーズ)である。
アメリカという国家の歴史上、最も暗い側面のひとつである黒人奴隷の問題を真っ正面から描き、社会現象と言えるような大反響を巻き起こした。ドラマが放送されると、中には電話線を切る者も現れ、キジー(Kizzy)などアフリカの名前が人気になるなど、人種・民族を問わず好評を博した。
西アフリカのガンビアで生まれた黒人少年クンタ・キンテを始祖とする、親子三代の黒人奴隷の物語を描いている。続編の「ルーツ2」では、その後(南北戦争で奴隷制が廃止されて以降)の一族の物語が描かれ、最後には原作者アレックス・ヘイリー(俳優が演じている)も登場する。
アメリカではABCが1977年4月に8日連続で放送、平均視聴率45%を記録した。日本ではテレビ朝日が1977年10月2日から8日連続で午後8時枠で放送、平均視聴率23.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。
主人公のクンタ・キンテを演じたレヴァー・バートンは無名の大学生だったが、この一作で人気と知名度を獲得した。クンタ・キンテの母親役にシシリー・タイソン(マイルス・デイビスの元妻)、ルイス・ゴセットJr.、チャック・コナーズ、ビック・モロー、ロイド・ブリッジスなど、多くの有名俳優が出演した。アメリカンフットボールのスター選手だったO.J.シンプソンもアフリカの戦士役で出演している。クインシー・ジョーンズによるテーマ音楽も有名である。
「ルーツ」の大ヒットで、ミニシリーズ(1回あたり2時間ほどという長尺ドラマを短期集中で放送する)という番組形態が流行。「リッチマン・プアマン」など、同様のドラマシリーズが多数制作された。
日本でも「ルーツ」は流行語となり、自分のルーツ探しが流行った。テレビ朝日で放送された際は、トヨタ自動車と日産自動車というライバル会社が同時にスポンサーになっており、期待度と注目度がいかに高かったかがうかがえる。