レイ・ミランド
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レイ・ミランド(Ray Milland,1905年1月3日 - 1986年3月10日)はイギリス・ウェールズ出身の俳優。主にハリウッドで活躍した。誕生名はReginald Alfred Truscott-Jones。
カレッジ卒業後、近衛騎兵連隊に入るが、たまたま訪れた映画スタジオでスカウトされる。
1929年に英国映画界入り。数度芸名を変え、この芸名になったのは、諸説あり。数本を撮ったあと、1930年にハリウッドに進出。
一度英国に戻るが、再び渡米して、本格的にデビューする。1930年代から1940年代半ばまでは明るいロマンチックな役柄が多かった。
1945年、ビリー・ワイルダーの「失われた週末」でアルコール依存症に苦しむ作家を熱演、アカデミー主演男優賞を獲得。1954年にはアルフレッド・ヒッチコック監督の「ダイヤルMを廻せ!」に主演。自身の代表作の1つとなった。その後監督業にも乗り出している。1960年代以降はあまり作品に恵まれずB級映画とテレビ出演が主となっていった。
1986年カリフォルニア州トーランスで肺癌の為死去。81歳だった。
[編集] エピソード
- 初めてカンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞と米国アカデミー賞の主演男優賞のどちらも受賞した人間である。
- 『失われた週末』でアカデミー賞の受賞スピーチで本人が登場しながら一言も言わなかった唯一の人間である。ただ、深々とお辞儀をしただけであった。
- また、オスカーをもらった最初の英国ウェールズ出身の人間である。
[編集] 主な出演作品
- ボレロ -Bolero (1934)
- ジャングルの女王 -The Jungle Princess (1936)
- 絶海の嵐 -Reap the Wild Wind (1942)
- 恐怖省 -Ministry of Fear (1944)
- 失われた週末 -The Lost Weekend (1945)
- ダイヤルMを廻せ! -Dial M for Murder (1954)
- 白昼の対決 -A Man Alone (1954)
- 性本能と原爆戦 -Panic in Year Zero! (1962)
- X線の眼を持つ男 -X (1963)
- ある愛の詩 -Love Story (1970)
- 刑事コロンボ指輪の爪あと -Columbo: Death Lends a Hand (1971)※TV映画
- 吸血の群れ -Frogs (1972)
- 刑事コロンボ悪の温室 -Columbo: The Greenhouse Jungle (1972)※TV映画
- 蝋人形館の恐怖 -Terror in the Wax Museum (1973)
- ゴールド -Gold (1974)
- 星の国から来た仲間 -Escape to Witch Mountain (1975)
- スイス・コネクション -The Swiss Conspiracy (1975)
- メイディ40.000フィート -Mayday at 40,000 Feet! (1976)※TV映画
- 地獄のキャッツ・アイ/呪いの爪 -The Uncanny (1977)
- 続ある愛の詩 -Oliver's Story (1978)
- SFクローン人間の復讐 -The Darker Side of Terror(1979)
- ロイヤル・ロマンス/ダイアナ世紀の恋 -The Royal Romance of Charles and Diana (1982) ※TV映画
- SFスターフライトI -Starflight: The Plane That Couldn't Land(1983)※TV映画