ロニー・コックス
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ロニー・コックス(Ronny Cox、1938年8月23日-)は、アメリカ、ニュー・メキシコ州出身の映画俳優、脚本家、製作プロデューサー。本国では渋味のある存在感で主にサスペンスやハードボイルド系のアクションなどをはじめとする多くのTVドラマに主演。日本ではアーノルド・シュワルツネッガー主演のSF映画『トータル・リコール』での悪役コーヘイゲン長官役や、エディ・マーフィー主演の『ビバリーヒルズ・コップ』での上司・刑事部長役などで知られる。
[編集] 来歴
10代のころは音楽に親しみ、イースタン・ニュー・メキシコ大学在学中より早くからその才能を発揮していたといわれる。60年代初頭、本格的にバンド活動を開始。自身も1963年に大学を卒業すると、実兄とともに新たにロックバンドを結成。ギターを担当したほか、オリジナル曲の作曲も手がけた。
30代に入るころ、活動の拠点をワシントンに移し、その地で演劇と出会う。ブロードウェイではジョセフ・バップが主宰するパブリック・シアターに加わり頭角を現す。1972年、ジョン・ヴォイト主演作『脱出』で映画初出演を果たし、プロデビューした。妻メアリーと結婚し、その後はキャリアも順調に上昇。脇においても落ち着いた存在感で作品に印象を残す俳優として高い評価を得た。
70年代は比較的TVへの出演が多かったが80年代になると映画でも活躍の場を得て数多くの名作に出演。演じたキャラクターも、一つ一つが忘れ難いものであり『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズでの刑事部長役や、悪役となった『ロボコップ』でのオムニ社の幹部役の存在感で日本でも顔が知られるようになる。一方で、脇役で名バイプレイヤーとして好評を得ている傍ら、サスペンスものやアクションタッチのヒューマンドラマ物の映画や、TVドラマを製作。自ら脚本も兼ねてこれに主演するなど、プロデュース面での手腕も発揮している。主な代表作に『殺走!哲人ランナー』、『FBI/男たちの闘争』などがある。
近年も、いぶし銀の渋味で『ホワイトハウスの陰謀』でのタカ派的な合衆国大統領役やTVシリーズ『CIA:ザ・エージェンシー』でのアレックス・ピアス役などで健在ぶりを見せる。
[編集] 代表的な作品
- 脱出 1972年
- 刑事マディガン/マンハッタン事件 1972年(TV)
- マンハッタン25時/ザ・コネクション 1973年(TV)
- ウディ・ガスリー/わが心のふるさと 1976年
- ザ・カー 1977年
- 原子力潜水艦浮上せず 1978年
- 脱獄アルカトラズ 1980年(TV)
- オニオン・フィールド 1980年
- ウルフドッグ物語/アンディに逢いたい 1980年(TV)
- タップス 1981年
- ビバリーヒルズ・コップ 1984年
- 殺走!鉄人ランナー 1984年(製作・脚本・主演)
- 黒い弾丸/オーエンス物語 1984年(TV)
- ビジョン・クエスト/青春の賭け 1985年
- ジェシカおばさんの事件簿「サーカスに死が訪れる」 1986年(TVシリーズ、ゲスト)
- ロボコップ 1987年
- ランボー者 1987年
- ビバリーヒルズ・コップ2 1987年
- FBI/男たちの闘争 1987年(TV)
- ワン・マン・フォース 1988年
- 大統領選スキャンダル/野望の銃弾 1988年(TV)
- 火星人ゴーホーム! 1989年
- トータル・リコール 1990年
- シザーズ/氷の誘惑 1990年
- キャノンズ 1990年
- キャプテン・アメリカ/帝国の野望 1990年
- マッド・ポリス 1992年(TV)
- リバウンド 1996年 (TV)
- ホワイトハウスの陰謀 1997年
- スターゲイト SG-1 1997年(TVシリーズ)
- プライド/運命の瞬間 1998年(日本映画)
- フロム・ジ・アース 人類、月に立つ 1998年(TV)
- 恋は嵐のように 1998年
- パーフェクト・マーダー 2000年(TV)
- アメリカン・アウトロー 2001年
- CIA:ザ・エージェンシー 2001~2003年(TVシリーズ)
- チェーン・オブ・ファイア 2002年(TV)
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