ヴァンヂャケット
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株式会社ヴァンヂャケット (VAN Jacket inc.) はかつて1960年代に一世を風靡した、日本のアパレル企業である。
1960年代には東京・みゆき通りに集まる流行に敏感な若者、総称して「みゆき族」の間に流行していたニュー・イングランド風のファッションを、アメリカ東海岸名門大学グループ「アイビーリーグ」にちなんで「アイビー」と読んだが、このアイビー・ブームを打ち出したのがこの会社である。
みゆき族の間ではヴァンヂャケット社のブランド「VAN」の紙袋を持つことさえおしゃれであるとされ、「VAN」はその後日本のファッションシーンの最先端を走り続けた。アイビーファッションの信望者の中では神様的扱いのブランドであった。
1970年代になっても人気は衰えず、「JUN」など似たようなアルファベット三文字のブランドも増えた。
青山に本社ビルを構え、企業内クラブとしてアメリカンフットボールのチームを持つなど、当時時代の最先端を行く企業として若者の間の人気は高かった。
社長であった石津謙介が世に送り出したものはたくさんある。アメリカンフットボールのチーム「VANGURDS」、家具の「アルフレックス」、雑貨店「オレンジハウス」、小劇場「VAN99Hall」など、まだまだたくさんある。
[編集] VAN99HALL
ちょうどVANが絶好調の頂点にあった時期、「利益の還元」をうたい文句につくられた自主企画・自主運営の劇場。当初は企業内の「講堂」の発想もあったが、宣伝部の中に専門の運営スタッフを置くことになり自主企画自主運営の道を歩き、短い期間ではあったが様々な文化的な実績を残すことになった。 ホールの名前の由来は石津謙介自身が命名、関連企業のアルフレックスの設計部が設計した。99席、入場料金が99円というのが当初のコンセプトであった。
[編集] 沿革
- 1951年 石津謙介がVANの前身である石津商店を創業。アイビー・ファッションを打ち出す。
- 1954年 VANブランド登場。
- 1963年 Kentブランド登場。
- 1978年 会社更生法を申請。
- 1981年 社員OB等の尽力により再建。但し創業者は経営に主力として携わらず。
- 2000年 新コンセプトにより再復活。