一家団欒
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一家団欒(いっかだんらん、英:fireside)とは、家族が同じ場所に集まって、なごやかな楽しい時間を過ごすこと。食育基本法が制定され、家庭における一家団欒の機能が注目されており、政府は家族の日を制定する方針を決めた。
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[編集] 概略
一家団欒の「一家(いっか)」とは家族全員のことであり、「団欒(だんらん)」とは車座に集まって、なごやかに楽しむことである。
[編集] 一家団欒に関する社会意識
厚生労働省は、内閣府の「国民生活に関する世論調査」によって、子育ての最も大変な時期である30歳代の男女の就業時間や家事時間を把握している。1週間の就業時間を年齢階級別にみると、男性の20歳後半から40歳代では長時間就業者が多く、なかでも子育て期の30歳代の就業時間は最も長くなっている。30歳代の女性は、逆に短時間就業となっている。30歳代男性は、いわゆる働き盛りとされ、進んで遅くまで就業をしているようにもみえるが、「充実を感じるときはどのような時か」という質問項目に対しての回答が、「仕事にうち込んでいる時」よりも「家族団らんの時」に充実を感じるとしている割合が他の年齢に比べて高くなっており、家庭を大切に思いながらも長時間就業をしている実態が明らかとなっている(出典:厚生労働省)。
[編集] 政府の施策
政府の「家族・地域の絆再生」プロジェクトチームは、少子化対策の一環としての家族の位置付け、役割の見直し、その方向を実現するための方策を提言することを目的にして、平成18年2月から計12回開催された。その過程において、『家族と地域の絆再生プラン』が検討され、関係省庁により「家族の週間」運動を推進し、家族や地域の人々が触れあう機会を増やし、相互の絆をより深めるため、毎月一週間程度を「家族の週間」とし、国民運動を推進する。その週間において『残業をしないで、早めに帰宅して一家団欒の機会を設ける』といったプランが提示された(出典:首相官邸)。これを受けて政府は2007年度から、「家族の日」を制定する方針を決めた。安倍首相の重視する家族や地域のきずなの重要性を考えるきっかけにしようという趣旨である。11(いい)23(ファミリー)の語呂合わせなどから、勤労感謝の日でもある11月23日を軸に調整を行なっている(出典:読売新聞)。
[編集] 世界の一家団欒
1950年代になると、米国の一家団欒(fireside)にはテレビが加わってきた。