鍋料理
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鍋料理(なべりょうり)は、食材を食器に移さず、鍋に入れた状態で食卓に供される料理。ただ鍋と呼んで指す場合もある。複数人で鍋を囲み、卓上コンロやホットプレートなどで調理しながら、個々人の椀・取り皿に取り分けて食べるのが一般的である。特に冬に好まれる。
通常は複数人で囲んで食べるため一抱えほどの大きさの鍋を用いるが、一人用の鍋も市販されており、これを用いる場合は椀などに取り分けず、鍋から直接食べることもある。
鍋料理の段取りを指図したがる人を「鍋奉行」、鍋の灰汁を取る人のことを「アク代官(灰汁代官)」と呼ぶのは、よくある言葉遊びである。
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[編集] 鍋料理の歴史
江戸時代以前は基本的に一人一膳という食文化が確立しており、日本料理として鍋料理が大衆化したのは、明治に入ってからだとされている。その代表例として牛鍋などがよく知られている。※ただし、明治以前においても地方の農村部や民衆には鍋が食べられていた。鍋といえば「ちゃぶ台」であり、「家族団欒」のように日本の食文化を象徴する代名詞となっている。このように鍋は料理の枠を超えて日本人のライフスタイルを形成する為の一因ともなっており、鍋は文化であると言われた由縁である。
[編集] 一般的な鍋料理
[編集] 地方の鍋料理
[編集] あ行
- 飛鳥鍋(奈良県)
- あんこう鍋(茨城県)
- 石狩鍋(北海道)
- 石焼き鍋(秋田県)
- いしる鍋(石川県)
- 猪鍋(群馬県、静岡県)
- 芋煮(青森県を除く東北地方および新潟県)
- 伊予さつま(愛媛県)
- 鰯のちり鍋(福岡県)
- うおすき(大阪府)
- 打ち込み汁(香川県)
- うどんすき(大阪府)
- お狩場鍋(熊本県)
[編集] か行
- かしわ鍋(愛知県)
- かにちり(福井県、兵庫県)
- かもすき(滋賀県)
- キビナゴ鍋(長崎県)
- きりたんぽ鍋(秋田県)
- クエ鍋(高知県)
- くじら鍋 はりはり鍋(大阪府、和歌山県)
- 具雑煮(長崎県)
- げんげ鍋(富山県)
- けんちゃん汁(宮崎県)
- 源平汁(香川県)
- ごり汁(石川県)
- 牡蠣の土手鍋(広島県)
[編集] さ行
- 桜鍋(長野県)
- さつま汁(鹿児島県)
- サオヤンロウ
- さわ鍋(岡山県)
- 山菜味噌炊き鍋(岐阜県)
- 三平汁(北海道)
- しっぽく鍋(大阪府)
- 地鶏鍋(大分県)
- じゃっぱ汁(青森県)
- しょっつる鍋(秋田県)
- ジンギスカン鍋(北海道)
- 水軍鍋(愛媛県)
- すすぎ鍋(鳥取県)
- 船場汁(大阪府)
- そばかっけ鍋(岩手県)
- そば米雑炊(徳島県)
[編集] た行
- 鯛ちり(徳島県)
- だんご汁(大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県)
- だまこ鍋(秋田県)
- たら汁(富山県)
- チーズフォンデュ(スイス)
- チョンゴル(韓国)
- 土手鍋(広島県)
- どぜう鍋(東京都)
- とり野菜(石川県)
- どんがら汁(山形県)
- どんこ汁(岩手県)
[編集] な行
[編集] は行
- 番屋鍋(新潟県)
- 扁炉(中国)
- ひきとおし(長崎県)
- 美酒鍋(広島県)
- ひるぜん鍋(岡山県)
- ブイヤベース(フランス)
- フォクオシュイチャオ(中国)
- ふぐちり(福岡県、山口県)
- 弁慶の菜汁(香川県)
- ほうとう(山梨県)
- ぼたん鍋(神奈川県、兵庫県)
[編集] ま行
[編集] や行
[編集] ら行
- 六兵衛汁(長崎県)
[編集] わ行
- 若草鍋(奈良県)