三科
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基本教義 |
縁起、四諦、八正道 |
三法印、四法印 |
諸行無常、諸法無我 |
涅槃寂静、一切皆苦 |
人物 |
釈迦、十大弟子、龍樹 |
如来・菩薩 |
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部派・宗派 |
原始仏教、上座部、大乗 |
地域別仏教 |
インドの仏教、日本の仏教 |
韓国の仏教 |
経典 |
聖地 |
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三科(さんか)とは、一切法を分類した三範疇、五蘊・十二処・十八界をいう。また、六根・六境・六識の三範疇をいうこともある。
部派仏教では、三科を世界を在らしめる『一切法』の分類としている。
- 六根(ろっこん、眼根~意根)とは、人間の持つ六つの器官であり六内入処(ろくないにゅうしょ)ともいう。
- 六境(ろっきょう、色境~法境)とは六根の対象であり六外入処(ろくがいにゅうしょ)ともいう。
- 十二処または十二入は六根と六境をあわせたものをいう。
- 十八界(じゅうはちかい、眼界~意識界)は十二処に六識(ろくしき、眼識~意識)を加えたものである。
十八界 | ||
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十二処 | ||
六根 | 六境 | 六識 |
眼(げん) | 色(しき) | 眼識(げんしき) |
耳(に) | 声(しょう) | 耳識(にしき) |
鼻(び) | 香(こう) | 鼻識(びしき) |
舌(ぜつ) | 味(み) | 舌識(ぜっしき) |
身(しん) | 触(そく) | 身識(しんしき) |
意(い) | 法(ほう) | 意識(いしき) |
このうち、眼・耳・鼻・舌・身を五根といい、人間が外からの影響を受ける身体の器官すなわち五感であり、意はそれによって生じる心の働きのことである。
さらに経典によっては、下記を加える。
- 六識身(ろくしきしん、過去の記憶):眼識身・耳識身・鼻識身・舌識身・身識身・意識身
- 六触身(ろくそくしん、外界との接触):眼触・耳触・鼻触・舌触・身触・意触
- 六受身(ろくじゅしん、外界との接触により生じる判断):眼触因縁生受・耳触因縁生受・鼻触因縁生受・舌触因縁生受・身触因縁生受・意触因縁生受
- 六愛身(ろくあいしん、外界との接触により生じる愛着):色愛・声愛・香愛・味愛・所触愛・法愛
[編集] 関連項目
- 六根清浄