中野翠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中野 翠(なかの みどり、本名:非公開、女性、1946年7月21日 - )はコラムニスト、エッセイスト。社会・事件に関する批評のほか、映画や本、落語に関する文章で知られる。「サンデー毎日」などの雑誌に連載を持つ。
目次 |
[編集] 経歴
1946年、埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。埼玉県立浦和第一女子高等学校を経て早稲田大学政治経済学部卒業。新聞社でのアルバイト、出版社勤務を経て文筆業に。
1984年に初の単著となる『ウテナさん 祝電です』(主婦の友社)を出版。1985年7月に「サンデー毎日」にコラム「電気じかけのペーパームーン」を連載開始。1989年に「私の青空」と改題、さらに1994年に「満月雑記帳」と改題して連載を継続中。複数の雑誌に連載を持つが「サンデー毎日」での連載が最も長期にわたっており、社会事件や新作映画などへの感想もこのコラム上で表明することが多い。
日本のフェミニズム運動には批判的であり、1987年のアグネス論争では林真理子を支持し、アグネス・チャンを批判したため、上野千鶴子らフェミニストの猛反発をうけた。また、荻野アンナの芥川賞受賞会見でのコメントを批判し、当人から猛反発をうけた。
独身。書評家の山村修とは曾祖母同士が姉妹という遠い親戚にあたる。
[編集] 著作
[編集] 「サンデー毎日」連載の単行本
- 迷走熱 (毎日新聞社、1987、後に文藝春秋、文春文庫、1993)
- 偽天国 (毎日新聞社、1988、後に文藝春秋、文春文庫、1993)
- 最新刊 (毎日新聞社、1989、後に文藝春秋、文春文庫、1993)
- 私の青空(毎日新聞社、1991、後に文藝春秋、文春文庫、1995)
- 1991 私の青空(毎日新聞社、1991、後に『私の青空1991』と改題して文藝春秋、文春文庫、1996)
- 92 私の青空(毎日新聞社、1992、後に『ひょんな人々 92・私の青空』と改題して文藝春秋、文春文庫、1997)
- 満月雑記帳 '92~'93年(毎日新聞社、1993、後に文藝春秋、文春文庫、1997)
- 犬がころんだ(毎日新聞社、1994、後に文藝春秋、文春文庫、1999)
- 偽隠居どっきり日記(毎日新聞社、1995、後に文藝春秋、文春文庫、2000)
- クダラン(毎日新聞社、1996、後に文藝春秋、文春文庫、2002)
- 無茶な人びと(毎日新聞社、1997、後に文藝春秋、文春文庫、2004)
- 厭々日記(毎日新聞社、1998)
- へなへな日記(毎日新聞社、1999)
- くすだま日記(毎日新聞社、2000)
- ほぼ地獄。ほぼ天国。(毎日新聞社、2001)
- あんまりな(毎日新聞社、2002)
- まんざら(毎日新聞社、2003)
- ここに幸あり(毎日新聞社、2004)
- 甘茶日記(毎日新聞社、2005)
- コラム絵巻(毎日新聞社、2006)20年分の連載のアンソロジー
- よろしく青空(毎日新聞社、2006)
年末に前年末から11月ごろまでの約1年分の連載を単行本として出すのが慣例となっている。文春文庫への収録は2004年の『無茶な人びと』を最後に中絶している。
[編集] その他の単行本
- ウテナさん 祝電です (主婦の友社、1984、後に新潮社、新潮文庫、1990)
- スター★クレージー 女優編(河出書房新社、1990)
- スター★クレージー 男優編(河出書房新社、1990)
- 生意気時代(文藝春秋、1992)
- 映画の友人 (筑摩書房、1992、後にちくま文庫、1995)
- 東京風船日記(新潮社、新潮文庫、1993)
- 映画超特急(マガジンハウス、1994)
- ムテッポー文学館(文藝春秋、1995、後に文春文庫、1998)
- 会いたかった人 (徳間書店、1996)
- 中野シネマ(新潮社、1997)
- ふとどき文学館(文藝春秋、1997)
- 中野翠の断然おすすめシネマガイド スター★クレージー(ベネッセコーポレーション、福武文庫、1998)1990年刊行の「女優編」と「男優編」を合わせて再構成したもの
- 曲者天国(文藝春秋、1999)
- お洋服クロニクル(中央公論社、1999、後に中公文庫、2002)
- あやしい本棚(文藝春秋、2001)
- 会いたかった人、曲者天国(文藝春秋、文春文庫、2001)「会いたかった人」と「曲者天国」をまとめて文庫化したもの
- 千円贅沢(講談社、2001)
- 毎日一人はおもしろい人がいる(講談社、2002、抜粋して「毎日一人はおもしろい人がいるよりぬき」、講談社+α文庫、2005)
- ぺこぺこ映画日記 1993-2002(講談社、2002)
- 我楽多じまん(祥伝社、2004)
- 今夜も落語で眠りたい (文藝春秋、文春新書、2006)
- この世には二種類の人間がいる(文藝春秋、2007)
- 斎藤佑樹くんと日本人(文藝春秋、文春新書、2007)
[編集] 共著
- (橋本治)ふたりの平成(主婦の友社、1991、後に筑摩書房、ちくま文庫、1995)
- (石川三千花)Videoまっしぐら(主婦の友社、1994)
- (石川三千花)ともだちシネマ(文藝春秋、1996、後に文春文庫、1999)
- (久世光彦ら多数)話したい、話せない、「話す」の壁(ゆまに書房、2006)