串本海中公園
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串本海中公園(くしもとかいちゅうこうえん)は和歌山県東牟婁郡串本町有田にある海中公園で、吉野熊野国立公園内に位置する。
海中公園とは、優れた海中景観の保護と利用を目的に国が指定するもので、串本海中公園は1970年7月に日本で最初に指定された区域である。串本は温帯気候であるが、海中は暖流の影響で熱帯・亜熱帯の世界が広がる。 公園内には、その海を直接的・間接的に鑑賞するためのユニークな施設が多数用意されている。また、この海中公園一帯は世界最北のテーブルサンゴ群生地であり、稀少な種類のサンゴも棲息する貴重な海域であることが報告され、ラムサール条約に登録されている。
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[編集] 施設
- 水中トンネル式大水槽 - 長さ24.0m、幅2.5m、足元まで透明のアクリル製チューブ式水中トンネル は1988年、日本で2番目に造られたものである。トンネルが通る水量1250tの大水槽には、串本近海に泳ぐサメやエイ等が飼育されている。
- 大水槽(串本の海) - 串本の海中景観を再現した水槽
- トピックス水槽
- 海のハーモニー
- ウミガメ水槽 - 世界初となるアカウミガメの人工繁殖成功により繁殖賞を受賞
- 海中展望塔
- (1971年開業)
- 串本の沖140m、水深6.3mの海を鑑賞するための施設。紺碧の海を泳ぐ熱帯・亜熱帯の魚や珊瑚をガラス越しに観ることができる。
- 海中観光船「ステラマリス」
- (1999年就航、旅客定員:59名、全長:16.8m、全幅:5.0m、総トン数:19t、速力:9ノット)
- 半潜水型海中観光船で、水面下にある展望室座席の大型窓から熱帯魚やテーブルサンゴなど海中の景観を鑑賞できる。
- 海中公園レストラン
- (1971年開業、席数550席、9時~15時)
- 眼下に太平洋を望むことができる大規模なレストラン。
- 錆浦海中公園研究所
- (1969年設立)
- 周辺海域にある珊瑚群集や干潟などの生態系保存のための調査研究を行う施設。
- 串本ダイビングパーク
- (1989年開園)
- 教室 - ダイビング、ホエールウォッチング、トローリング、ルアーフィッシング
- 施設 - フロント、プロショップ、レストラン
[編集] 建築概要
- 敷地面積― 20,458.27m²
- 延床面積― 4,771.12m²
- (水族館2,844.26m²+付帯施設1,258.72m²+ダイビングパーク668.14m²)
- 総水量― (水族館)1,876t
- 所在地― 〒649-3514 和歌山県東牟婁郡串本町有田1157