サンゴ
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?サンゴ | ||||||
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![]() ノウサンゴの一種(Diploria labyrinthiformis) 脳に似た外見から命名された |
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分類 | ||||||
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下位分類 | ||||||
刺胞動物門を参照 |
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和名 | ||||||
サンゴ | ||||||
英名 | ||||||
Coral |
サンゴは、刺胞動物門花虫綱に属する動物(サンゴ虫)のうち固い骨格を発達させる種である。宝石になるものや、サンゴ礁を形成するものなどがある。宝石になるものは珊瑚と呼ばれ、3月の誕生石とされる。ここでは、生物としてのサンゴについて説明する。
目次 |
[編集] サンゴの分類
[編集] 宝石サンゴ
元来は珊瑚と呼ばれたのは宝石として使われるサンゴである。深海に生息し、樹枝状の群体を作る。骨格は石灰質で、緻密で固い骨格を作る。花虫綱八放サンゴ亜綱ヤギ目サンゴ科に属し、アカサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴなどがある。専用の網で漁獲されるが、乱獲による産減が激しいという。
[編集] (生物学的な分類)
刺胞動物門 Cnidaria (腔腸動物門 Coelenterata) 花虫綱 Anthozoa ウミトサカ亜綱 Alcvonaria (八放サンゴ亜綱 Octocorallia) ヤギ目 (海楊目) Gorgonacea サンゴ亜目 (骨軸亜目,石軸亜目) Scleraxonia サンゴ科 Coralliidae
- アカサンゴ Corallium japonicum Kishinouye
- ベニサンゴ(地中海)Corallium rubrum、
- モモイロサンゴ(太平洋)Corallium elatus ridley
- シロサンゴ(浅い海)Corallium konojoi
- ボケサンゴ C. elatius(Angel's Skin)
[編集] 石サンゴ
六放亜鋼イシサンゴ目のものは、イソギンチャクに似たポリプの構造であるが、隔膜の間に石灰質の骨格を発達させる。群体のものが多いが、単体のものもある。造礁サンゴの大部分がこれに含まれるが、共生藻を持たない非造礁サンゴの種もある。
[編集] ヒドロサンゴ
サンゴモドキ、あるいは偽珊瑚とも。サンゴモドキ目とアナサンゴモドキ目に分ける場合が多い。いずれもヒドロ虫であるが石灰質の骨格を発達させる。特にアナサンゴモドキ類には大きな骨格をつくり造礁サンゴと見なされるものがある。
[編集] 軟質サンゴ
大きな群体を作り、骨格を作るものの、細かな骨格がバラバラに入っているような、柔らかな群体を作るものを軟質サンゴ、または英語そのままにソフトコーラルと呼ぶ。
軟質サンゴには、3つのグループがある。
- ヤギ目のものは、骨質の骨格を持ち、枝状の群体を作り、ヤギ類と呼ばれる。比較的深いところに産し、赤や黄など、鮮やかな色をしているものが多い。取り上げて乾燥させると、簡単にその表面がくずれてしまう。
- ウミトサカ目は、細かな石灰質の骨片を持つものは、塊状の群体を造る。ウミトサカ、トゲトサカ、ウミキノコなどがある。柄があって、その先にひだ状や、やや樹状の部分があり、ここに個虫が並ぶ。サンゴ礁の海域にも多数生息している。
- ウミエラ目のものは、砂や泥の海底に足を差し込んで、海底から立ち上がり、多数のポリプを並べる。
[編集] 造礁サンゴとその仲間
石灰質で透間の多い骨格を作るものの中で、大きくて成長の早いものは、サンゴ礁を形成する。そのようなものは造礁サンゴと呼ばれる。多くが群体であるが、1個の個体からなるものもあり、単体サンゴと呼ばれる。 褐虫藻という藻類を共生させており、光合成産物を供給されている。そのため、光が十分なければ成長できない。花虫綱イシサンゴ目のものが大多数を占める。
イシサンゴ目のもので、石灰質の骨格をもつものでも、褐虫藻を持たないものは、石灰質の骨格の成長が遅く、造礁サンゴとは呼ばれない。そのようなものは、より深いところや、温帯の海にも分布する。
造礁サンゴには、イシサンゴ目以外の刺胞動物の分類群もいくつか含まれる。
[編集] その他の利用
[編集] 自治体名
2005年4月1日、沖縄県具志川市、石川市、中頭郡勝連町・与那城町の2市2町が合併してうるま市が誕生した。同市名はウチナーグチ(琉球語)の「サンゴ(ウル)の島(マ)」、「宇流麻(うるま)」に由来する。因みに「宇流麻」は、鬱陵島乃至台湾の事であるとも言われている。