代田銀太郎
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代田銀太郎(しろた ぎんたろう、1914年 - 2006年6月7日)は、日本の軍人・作詞家。長野県飯田市出身。
第二次世界大戦の勃発に伴い陸軍に召集され、憲兵としてフィリピンを転戦。日本の敗戦後、戦犯死刑囚としてフィリピンのモンテルンパにある刑務所に収容された。1951年、自身と同じ死刑判決をうけた日本兵が処刑されたのを契機に、同僚たちを勇気付けるため「ああモンテンルパの夜は更けて」を作詞。代田と同じく死刑囚となっていた伊東正康が曲をつけた。この歌は1952年に当時のトップアイドル・渡辺はま子が歌い、空前の大ヒットとなった。渡辺はこの年の暮れに収容所を慰問。100人以上の日本兵の前で「モンテルンパの夜は更けて」を涙ながらに熱唱したという。この歌がきっかけとなって、フィリピンのキリノ大統領による日本人戦犯の特赦、釈放が行われたともいわれ、結果的に代田は多くの日本人戦犯の命を救った。代田も1953年に赦免をうけ復員。2006年、肺炎でなくなったが、92歳という天寿を全うした。