千坂恭二
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この項目の一部の版または全体について、削除の手続きに従って、削除が提案されています。
この項目の執筆者の方々へ: まだ削除は行われていません。削除に対する議論に参加し、削除の方針に該当するかどうか検討してください。
千坂 恭二(ちさか きょうじ、1950年3月18日 - )は、日本の評論家、思想家。大阪市出身。本名・平野和男(本名での原稿執筆も)。上宮高等学校卒業。立命館大学文学部哲学科卒業。
目次 |
[編集] 経歴
1950年に祖父の代までは近隣随一の大庄屋だった没落旧家の分家に生まれる[要出典]。少年時代のヒーローは、大楠公こと楠木正成と木曽義仲だった[要出典]。家の宗旨が融通念仏宗であることから、華厳教に興味を持ち、また大乗仏教の龍樹の「空」の思想に惹かれる[要出典]。
1968年、高校時代からアナキズム運動に参加し、戦後最年少のアナキストといわれた。[要出典]浪人生の頃、大阪の浪人共闘会議の運動に参加。アナキスト革命連合(ARF)には結成大会から参加。
1970年4月に東京へ[要出典]。70年の反安保闘争に参加。以降、東京に留まり、20歳の頃からアナキズムをテーマとした著述に従事し、松田政男編集の『映画批評』をはじめ、『情況』『現代の眼』『構造』『現代思想』その他に若輩にして独学の狷介孤高な「戦後最年少のイデオローグ」として鮮烈な筆法で過激な思想を展開。
それまでのアナキズムとは1970年代前半に『情況』に連載した長編の「総破壊の使徒バクーニン」によって決別(ちなみにこのバクーニン論は別の有名な学術系出版社から単行本として出版される予定だったが、筆者が弱冠23歳の高卒の独学の若者ということに版元が驚き、企画が潰れたという資本主義的オチがあるらしい)[要出典]。
その後は、半隠遁的な生活を続け、ヴァーグナーの音楽に聴き耽りながら[要出典]、カール・バルトの神学におけるイスカリオテのユダ論、ドイツ・ロマン派、ヘーゲル左派、ニーチェなど近代末期から現代に至るドイツ思想から、エルンスト・ユンガーを軸にヴァイマール共和国時代の保守革命(アルミン・モーラー)と呼ばれる思想について執筆。
1987年に大阪に戻り[要出典]、日本史や日本の思想についても蓮田善明や三島由紀夫をはじめ、北一輝からアジア主義や黒龍会の内田良平など思想関係のものから、その博覧強記を武器にドイツ戦争映画論や筑後中世史に関する論稿、松田聖子体験記などを執筆。
45歳になった1995年に暇潰しを兼ねて世間に出、立命館大学に入学。教員の中にかつて読者だった者もおり、またヴァーグネリアンやフランクフルト学派専門の教授たちと親しく交流し、面白い学生生活だったという。学生になることは、気持ちを初々しくさせる「精神のエステ」効果があるともいう。1999年に卒業。大学院は知識社会学的関心から社会学研究科の人間文化コースに「ドイツ保守革命」の研究計画書を出したが[要出典]、面接担当者が共産党系の教授であり、そのつまらない面接にアホらしくなって辞めたとのこと[要出典]。
[編集] 最近
東京裁判的史観や中国、韓国の主張を全面的に認めても、日本の戦争は、アジア解放の戦争だったという独自の史観を持つ(「日本的前衛とアジアの大衆。アジア主義の革命と戦争」『情況』1997年8-9月号)。日本の真の強さは逆説的だが自虐性にあるとする立場に立ち、中国や韓国が被害者として日本の加害性を批判し続ける限り、中国や韓国は日本に思想的に追いつくことは出来ず、倫理も形成出来ないという。さらに戦後の学生運動は、国内における「戦争の継続」と捉え、1970年前後の全共闘運動の中に世代的格差を見(『月刊VIEUS』講談社1993年)、若い世代の中に政治的無意識として前ファシズム性が肯定的遺産としてあったという固有の全共闘論を持つ。
また、日本の近代化は、丸山眞男が「無責任の体系」として批判した皇室制度(天皇制)の、その「無責任」性によって可能になったとする立場から丸山的天皇論には批判的であり、『資本論』を含む社会科学により理論武装され、左右を超えた現代の高山彦九郎的精神の登場による文化防衛こそが、行政レベルの政治思考を超えた現代の政治思想の課題であると言い、それ以外の領域では左翼も右翼もすでに終わっていると言う。
哲学ではハイデガーの存在論に深い関心を持つが、ユンガーの「総動員」における総力戦の戦場の死の空間と死の体験、そして「GestaltとしてのArbeiter」(ユンガー『労働者』)を、人類の全面死(存在の消滅)の予兆体験と見、何事も死ぬまでの暇潰しであるという観想からショーペンハウアーの退屈論やハイデガーの気分論を好む。
[編集] 著作
- 『歴史からの黙示』田畑書店。
- 『ニュー・ジャーマン・シネマ』共著。フィルム・アート社。
[編集] 翻訳
- ゲルハルト・ローゼ「エルンスト・ユンガーの政治と時代批判」
[編集] 関連
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 削除依頼中の記事 | 出典を必要とする記事 | Unreferenced が貼られている記事 | 日本の思想家 | 日本の評論家 | 1950年生 | 大阪府出身の人物