南北首脳会談
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南北首脳会談(なんぼくしゅのうかいだん)とは、大韓民国の金大中大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日国防委員長が平壌で2000年6月に行った会談。会談の結果、南北共同宣言が発表された。
以後、離散家族の再会事業、韓国主催のスポーツ行事へ北朝鮮が参加するなど、民間レベルでの交流事業が本格化した。また、統一を見据えた南北交渉が進展し、分断されていた京義線、東海線の鉄道と道路の再連結事業なども進められた。日本やアメリカも雪解けムードに乗じて国交正常化交渉へ乗り出した。金正日の早期ソウル訪問も計画されたが無期延期となった。
1948年に大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国が朝鮮半島を二分して以来、両国の首脳が会すのは史上初めて。金大中による対北融和策、太陽政策の結実と言える。金大中はこの功績によりノーベル平和賞を2000年に与えられた。
2001年9月のアメリカ同時多発テロ事件、アメリカのブッシュ大統領による悪の枢軸発言以降、アメリカによる北朝鮮敵視が明らかになると、南北首脳会談で生まれた協調ムードは再び緊張した。
また2003年2月には、南北首脳会談の直前に現代グループの手によって、5億ドルもの秘密支援が北朝鮮に対してなされていた事実が判明した。これは支援の時期的に南北首脳会談の対価として北朝鮮側に渡された可能性が高く、特別検事による捜査が開始されたが、捜査延長を盧武鉉大統領が許可しなかったことにより真相解明は中途半端なものになった。
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