和語
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和語(わご)は、また「大和言葉」ともいう。
日本語の語種(単語の出自)の一つ。日本語のうち、外来語(漢語・洋語)に対してもともと日本で古来から使われてきた固有語のことをいう。和詞(やまとことば)と表記することもある。語彙面では、漢字の訓読みが大和言葉に対応する。異なり語数では36.7%と漢語を下回るが、延べ語数では53.9%を占めている。
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[編集] 「和語」と「大和言葉」の違い
「大和言葉」を漢語的に表現すれば「和語」であり、「和語(わご)」を訓読すれば「やまとことば」であって、両者は同じものであるが、微妙な差もある。すなわち、大和言葉といった場合には、日本(ヤマト)に大陸文化が伝来する以前の、日本列島で話されていた言語そのものを指すというニュアンスがあるのに対し、和語とは、漢語・洋語などとともに、単語の種別を表す用語としての側面が強調される。しかし通常は、実質的にほとんど同じものと考えて差し支えない。
[編集] 和語の特徴
例外もあるが、和語の特徴には以下のようなものがある。
[編集] 大和言葉の例
見る、話す、海、山、桜、果物、泣く、笑う、隠れる、悲しい、楽しい、二十歳、昴、薔薇..等
寺(てら)・馬(うま)・梅(うめ)は厳密には固有語ではないが(「寺」は古代朝鮮語・ほかは古代中国語からの借用形(音読み)が変化したもの)、古代の漢語輸入以前の借用語は慣習上大和言葉に分類される。このほかにも、主に日本語系統論の中で、大和言葉の中に周辺言語からの借用語ないしは共通語彙があることが指摘されているが、比較言語学的な基準を満たす証明はまだなされていない。
[編集] やまとことばのワードゲーム
やまとことばのワードゲームとは、やまとことばだけを使用して話そう(書こう)としているゲームである。時々、正常な言語からやまとことばまで「翻訳」しようとしている。
例:
- 「飢饉は世界的な問題である。」→「多くの国で、食べ物が足りないことが悩みである。」