国際教養学部
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国際教養学部(こくさいきょうようがくぶ)は、日本の大学における学部名称。国際学部と教養学部の性格を併せ持つと考えられ、教育内容は米国のリベラルアーツ・カレッジの流れをくむ国際基督教大学の教養学部に類似するが、内容よりも教育手段として英語で授業が行われることが強調されている点に特徴がある(ただし、教員の英語運用能力が必ずしも授業の構成可能な程度まで要求されていないことに留意すべし)。
2004年には早稲田大学が従来の国際部(留学生別科)を改組、2006年には上智大学が比較文化学部を改組して、いずれも国際教養学部を立ち上げており、今後の他大学の動向も注目される。
大学入試段階において英語が非常に重視されており、早稲田大学は膨大な量の英文読解、本格的自由英作文、さらにリスニングテストを導入した。また、上智大学の場合は、入試に TOEFL スコアの提出が必須となっている。国際教養大学に至っては、入試の英語は 350 ~ 500 語の英文エッセイのみである。したがって、帰国子女に優位な入試方式であり、一般の日本人受験生の場合であれば、相当に高度な英語力が入試段階から要求されている点もこの学部の特色と言える。
学部の英語名称は、早稲田大学では School of International Liberal Studies、上智大学では Faculty of Liberal Arts、富山国際大学では The Faculty of International Studies というように統一されていない。
同学部を設置する多くの大学は、留学生を積極的に受け入れている。また、学部在学中の留学を勧める大学も多い。特に早稲田大学における同学部の場合、原則日本人学生は1年間の留学が課せられている(もっとも実態としては財政的事情のため留学を断念せざるを得ない学生もいる)。いずれにせよ、入学当初からの綿密な留学計画と履修計画無くして4年間という期間内で首尾よく卒業することは当然困難であることを認識する必要がある。
また、以下早稲田大学の同学部に限って言うと、授業が英語で行われるということは、すなわち日本語を含めた他言語での学習は困難なものにならざるを得ないということを意味する。つまり“国際”とは言うものの、英語を除く学生の需要が低い言語は冷遇されているのが現状である。加えて「日本人学生が日本の物事を『英語を用いて』学習する」という本末転倒なことがまかり通っていることも同学部の特徴であると言えよう。
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[編集] 国際教養学部・国際教養学科を置く大学・短大
[編集] 国立大学
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など
[編集] 短期大学
など
[編集] 関連項目
- リベラル・アーツ
- リベラルアーツ・カレッジ
- 一般教育と専門教育
- 教養学部
- 国際学部
- 都市教養学部
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