増田屋コーポレーション
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株式会社増田屋コーポレーション(かぶしきがいしゃますだやこーぽれーしょん)は、東京都台東区に本社を置く玩具メーカー。
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[編集] 概要
- 企業名 株式会社増田屋コーポレーション
- 沿革 1724年(享保9年) 創業
[編集] 特徴
知名度は大手玩具メーカーに及ばない中堅玩具メーカーながら、老舗としての商品開発力に注目すべき所があり、また一般名称の感もあるラジコン(ラジオコントロール)を1955年に世界に先駆けて玩具に応用、商標を保有している事でも知られている。この他、同社の名前に覚えがないが、同社の製品には覚えがある・遊んだ事がある・持っていた…という人も少なくは無いだろう。
1940~60年代に作られたブリキ製のロボット、自動車等は今尚、評価が高く国内はもとより海外でもオークションで高値で取引されている。
昭和30年に発売されたラジコンバスは呼び鈴と同様の原理で電磁石により接点を連続的に開閉する事によって電波を発信する火花送信機とガラス管の中に金属粒が封入されたコヒーラ検波器を使用した物で、真空管やトランジスタ等の能動的電子デバイスは使用していない物で画期的なものであった。火花送信機とコヒーラ検波器はタイタニック号でも使用されていたとされる、初期の無線装置で、それを玩具に応用した事は現代の電子玩具の萌芽であったと言えるのではないだろうか?
ラジコンを搭載した玩具はバス以外にもロボット、乗用車、戦車等があった。
ラジコン以外にも専用の笛の音で遠隔操作できるソニコンも作っており、遠隔操縦玩具の先駆者といえる。
近年ではラジオコントロール小型潜水艦を開発・販売して注目を集めた。この製品は、アクアリウム用の水槽や、風呂桶の中で遊ぶ事ができる。他にも知育玩具やパーティーグッズ、人形・パズル・電子ゲーム・電動の乗り物玩具といった様々な製品を幅広く手掛けており、またブリキの玩具のメーカーとしてもマニア筋には良く知られている。ただしテレビゲームやコンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機)には特にこれといった反応は見せておらず、他の玩具メーカーとは明確に異なる戦略が伺える。
一過性のブームや奇をてらうような製品は避ける傾向が見られ、他の大手玩具メーカーが自ら仕掛けたブームで勃興・衰退を繰り返す中で、大流行を起こす目玉商品がない代わりに、実際に手に取って遊ぶとその良心的な設計で長く楽しめる製品が多く、また年代を超えて幼児や児童に親しまれている定番商品も数多く手掛けている。ただし1975年にはオーストリアで発明されたモーラーを日本に紹介し、これが大々的なブームを巻き起こしている。
同社のソニコンロケットは山下清画伯のちぎり絵の作品のモチーフにもなってる。
幼児向けの「リズムを取って動く動物の玩具」である「電動動物『楽しい仲間』」は、乾電池で動くぬいぐるみの一種だが、高度経済成長期初期に発売されたこの玩具は、現在でもマイナーチェンジを繰り返しながら発売され続け、同社によれば愛子内親王のお気に入りにも成っているとの事で、宮内庁発表の写真中にも写されている。
- 2歳前後の写真6枚目右下
[編集] 関連項目
- 増田屋コーポレーションの製品は、正式名称を「KOハンマー」という。