大人 (アダルト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

大人（アダルト）
東京事変のアルバム
リリース	2006年 1月25日
録音	2005年
ジャンル	J-POP
時間	44分19秒
レーベル	東芝EMI/ヴァージン・レコード
プロデュース	井上雨迩
チャート順位
最高順位 1位（オリコン）登場週 8週（オリコン）
ゴールド等認定
プラチナ（日本）
売上枚数
初動売上枚数 17.0万枚（オリコン）累計売上枚数 29.3万枚（オリコン）
東京事変年表
教育（2004年）	大人（アダルト）（2006年）	-

大人（アダルト）は、2006年 1月25日に発売された東京事変の2枚目のアルバム。発売元は東芝EMI/ヴァージン・レコード。

[編集] 解説

浮雲、伊澤一葉を新メンバーに迎えた第二期東京事変による今作は、アルバムタイトルでもある「大人（アダルト）」をコンセプトに製作された。その為、前作の『教育』から一転、全体的に落ち着いた楽曲が多い。

シングル『修羅場』のadult.verと2005年にアルバム・教育をうけて開催されたライブツアーDynamiteで初披露された新曲『スーパースター』『透明人間』『秘密』の3曲が収録されるとあって、発売前の期待度は大きなものであった。しかしアダルトというコンセプトのお陰か、どの曲もライブツアーで披露されたものとは別物とも云える程にアレンジが加えられており、また、今作での椎名の歌いかたも若干可愛い子ぶった感があり、これについても発売当時は賛否両論であった。

このアルバムより、1期派と2期派の対立が深刻化していくことになる。2期の曲を受け入れられなかったひとや、1期の上記3曲のイメージが定着していて今回のアレンジを受け入れられなかったひとなどを中心にして、このアルバムで大半の楽曲の編曲を担当したキーボードの伊澤一葉に対しては、アンチまで発生している状態である。椎名も1期の2人の脱退後は相当のショックを受けたことを雑誌などで告白しているが、ファンも同様で、特に一部のファンの1期に対する思い入れ的なものは相当なものであるとも云える。ちなみにこのアンチは、アンチ伊澤もしくは伊澤アンチなどと呼ばれる。この件に関しては「伊澤一葉」の項目も参照のこと。

今作は、初回生産限定盤“HOMME”仕様（CD+DVD:2枚組）と通常盤“FEMME”仕様（CD）の二形態での発売。“HOMME”仕様にはブックレットにオリジナルの香りがついている。この香りについては、"どちらかというと消臭剤っぽい"といった意見が多数あり、これについては椎名自身も苦笑している。また、ジャケット写真も“HOMME”仕様と“FEMME”仕様の2種それぞれで異なる。

ちなみに、1曲目と11曲目、2曲目と10曲目・・と順に辿っていくと、曲の配置がシンメトリーになっている。この、シンメトリーへのこだわりは椎名のソロ時代から続いている。なお伊澤一葉は今作の製作中に「巻舌もう止めたら？」と椎名林檎に言い、トレードマークである巻舌を禁止にした為、今作の収録曲には巻舌が一切入っていない。

[編集] 収録曲

初回生産限定盤“HOMME”仕様（CD+DVD：2枚組）

「秘密」初披露のライブ映像（Dynamite tourより）

デジトレー付ワンピースボックス
リリック&ポートレート豪華ブックレット(大人仕様オリジナル香り付)

通常盤“FEMME”仕様（CD）

秘密

2005年に開催されたDynamite tourで初披露された。このツアーで披露された1期版の『秘密』は、昨年8月に発売された同ツアーのライブDVDでもカットされ唯一未収録となっていたもので、今回初回限定盤のみながら、晴れてのソフト化となる。また、前述のライブDVDが発売された時期には既に1期の2人は脱退しており、今回のこのような形での収録となったのには、1期と2期の演奏の違いを見せることが目的であると云われている。よってライブDVDからは、意図的にこの曲を削除していたものと思われる。ちなみにメンバーのなかでは、教育の時点で次のアルバムの1曲目はこの曲にしようと予め決められていたという。
喧嘩上等

冒頭の日本語のセリフ以外、すべて英語で歌っている。
化粧直し
スーパースター

2005年に開催されたDynamite tourで初披露。野球選手のイチローをイメージして作曲したという。対談内で感想を聞かれたイチローは「嬉しかったですね。朝からジーンときてしまいました」と答えた。
修羅場 adult.ver

シングル『修羅場』のアルバムバージョン。シングル版は、フジテレビ系ドラマ『木曜劇場・大奥～華の乱～』の主題歌として起用された。今アルバムでは、シングル版は収録したくないとする椎名の意向によりこのヴァージョンが製作された。
雪国

椎名は「演歌」だとしている。
歌舞伎

東京事変・メンバー紹介の曲。曲のイントロ部分は、各メンバーの担当楽器の見せ場となっている。
ブラックアウト
黄昏泣き
透明人間

2005年に開催されたDynamite tourで初披露。
手紙

#1～3、5～9 作詞：椎名林檎作曲：椎名林檎
#4、10 作詞：椎名林檎作曲：亀田誠治
#11 作詞：椎名林檎作曲：伊澤一葉

オリコン週間アルバムチャート第1位 2006年 2月6日付
前作: ゆず『リボン』	東京事変『大人（アダルト）』	次作: KREVA 『愛・自分博』