大正琴
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大正琴(たいしょうごと)は、木製中空の胴に2~5本の金属弦を張り、簡単な鍵盤(キー)を備え、鍵盤を左手で押さえて右手の義甲(ピック)で弾き奏する琴(弦楽器)。1912年(大正元年)、名古屋大須森田屋旅館の長男森田吾郎が二弦琴をもとに、タイプライタにヒントを得て発明した。比較的簡便に演奏可能であるため、家庭用楽器として大正時代に大流行した。音域は2オクターブで、現在に至るまで様々に改良・発展させたものが出ている。
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[編集] 現況
2006年2月1日-3月29日の間、琴修会の協力により、NHK教育テレビ「趣味悠々」が『大正琴で弾く!』 と題して、大正琴の演奏方法を解説した。 2002年度の学習指導要領改訂に伴い「和楽器」の授業を総合的な学習の時間の一環として採り入れる小・中・高校が増え、そのひとつとして大正琴も多くの学校の授業で取り上げられるようになった。
楽譜は数字譜なので、楽譜の読めない人でも子供からお年寄りまで、簡単な練習ですぐに上達できる。
音楽学者小泉文夫は「大正琴は日本人の作り出した唯一のオリジナルな楽器」という自説を展開し、広く受け入れられている。
大正琴は日本以外にも台湾、インド周辺やアフリカでも使用されている。台湾のは中山琴といって、孫中山(孫文)の記念の為である。
2005年4月21日万国博覧会を記念して大正琴発祥の地=名古屋市で琴修会会員1034名による大正琴アンサンブルが行われ、ギネス世界記録として認定された。
[編集] 社団法人大正琴協会
この法人の会員その他大正琴愛好者の活動を通じて、
人々の多様な学習活動の普及・振興を図るとともに、
演奏会、研修会などの開催による大正琴に関する普及向上、
人材育成事業などを行い、
もって生涯学習の振興に寄与することを目的としています。
平成5年5月27日文部省許可 (現,文部科学省)
[編集] 事務所
〒460-0011 名古屋市中区大須三丁目8番20号 高栄ビル2階
電話番号 052-263-9633
FAX番号 052-263-3341
[編集] 正会員総数
4,565名(平成18年12月6日現在)
[編集] 協会の事業
1.生涯学習に関する普及・啓発活動
2.生涯学習に関する各種講座、演奏会の開催等
3.大正琴演奏会、指導者研修会の開催
4.調査研究事業
5.出版物の刊行
6.その他この法人の目的を達成するために必要な事業
[編集] 所属団体
[編集] 全国主要流会派一覧
大正琴図鑑(金子敦子監修)全音楽譜出版社より引用
所在地 / 流会派名 / 創立年
- 北海道「しらゆき会」・・・・・昭和62年
- 岩手県「琴星流」・・・・・昭和61年
- 〃 「琴光香会」・・・・・平成5年
- 宮城県「仙台琴遊会」・・・・・平成3年
- 秋田県「秋和会」・・・・・昭和59年
- 〃 「花かげ会」・・・・・昭和61年
- 山形県「荘内流」・・・・・・平成1年
- 〃 「土曜会」・・・・・平成5年
- 福島県「きくた大正琴」・・・・・平成1年
- 茨城県「琴ひろ会」・・・・・ 平成11年
- 〃 「琴睦会」・・・・・ 昭和62年
- 〃 「琴世会」・・・・・ 平成1年
- 群馬県「大林琴山流」・・・・・ 昭和61年
- 埼玉県「琴勝流」・・・・・ 昭和56年
- 〃 「琴友会」 ・・・・・ 昭和62年
- 〃 「サヤマ大正琴研究会」平成1年
- 千葉県「絃靖会」・・・・・ 昭和52年
- 〃 「正晴会」 ・・・・・ 平成4年
- 東京都「扇靖流」 ・・・・・ 昭和56年
- 〃 「錦正流」 ・・・・・ 大正12年
- 〃 「琴祥会」 ・・・・・ 昭和49年
- 〃 「琴鳳凰流」・・・・・ 平成4年
- 〃 「琴遊流」 ・・・・・ 平成2年
- 〃 「絃志流」・・・・・ 昭和54年
- 〃 「絃容会」 ・・・・・ 昭和55年
- 〃 「香真流」 ・・・・・ 平成8年
- 〃 「琴千会」 ・・・・・ 昭和53年
- 〃 「織勝会」 ・・・・・ 平成2年
- 〃 「中之島流」 ・・・・・ 平成1年
- 〃 「ヤマハ大正琴」・・・・・平成8年
- 〃 「吉井流」 ・・・・・ 平成3年
- 神奈川県「岡村流」・・・・・ 昭和20年
- 〃 「絃和会」・・・・・ 昭和63年
- 〃 「琴心流」 ・・・・・ 平成5年
- 〃 「横浜琴春会」・・・・・平成1年
- 長野県「木村流 」・・・・・ 昭和54年
- 〃 「琴伝流」 ・・・・・ 昭和51年
- 〃 「琴風会」 ・・・・・ 昭和52年
- 〃 「琴峰会」・・・・・ 昭和56年
- 〃 「音夢の会」 ・・・・・ 平成5年
- 新潟県「琴栄会」 ・・・・・ 昭和63年
- 〃 「琴源」 ・・・・・ 昭和55年
- 新潟県「琴金会」・・・・・ 平成1年
- 〃 「琴美音会」・・・・・ 昭和60年
- 〃 「新堀芸術学院」・・・・・昭和59年
- 〃 「響の会」 ・・・・・ 昭和60年
- 富山県「琴勇流」 ・・・・・ 昭和60年
- 静岡県「カワイ大正琴」・・・・・昭和60年
- 〃 「琴静流」 ・・・・・ 昭和57年
- 〃 「琴城流」 ・・・・・ 昭和30年
- 〃 「みやび流」・・・・・ 昭和57年
- 愛知県「琴修会」 ・・・・・ 昭和55年
- 〃 「琴城流琴城会」・・・・・昭和46年
- 〃 「琴生流」 ・・・・・ 昭和56年
- 〃 「琴名流」 ・・・・・ 昭和63年
- 〃 「小池流」 ・・・・・ 平成8年
- 〃 「琴博会」 ・・・・・ 昭和60年
- 〃 「澄音会」 ・・・・・ 昭和55年
- 〃 「宗家岡田流」・・・・・ 昭和50年
- 滋賀県「琴真流」 ・・・・・ 昭和58年
- 京都府「京都琴山流」 ・・・・・ 昭和32年
- 大阪府「津々流」 ・・・・・ 昭和59年
- 〃 「みやびの会」・・・・・ 平成8年
- 兵庫県「紫扇流」 ・・・・・ 昭和55年
- 〃 「豊琴会」 ・・・・・ 平成1年
- 和歌山県「琴泉耕友会」・・・・・昭和63年
- 三重県「音夢の会」 ・・・・・平成6年
- 岡山県「岡山県大正琴愛好会」・・・・・昭和57年
- 〃 「大正琴愛の会」・・・・・昭和61年
- 〃 「森谷流」 ・・・・・昭和60年
- 山口県「アソシエ」 ・・・・・ 平成9年
- 〃 「琴昇流」 ・・・・・ 昭和60年
- 〃 「琴鶴会」 ・・・・・ 平成11年
- 徳島県「琴鵬流」 ・・・・・ 昭和55年
- 〃 「佐野流」 ・・・・・ 昭和50年
- 愛媛県「琴翔流」 ・・・・・ 昭和60年
- 福岡県「葵の会」 ・・・・・ 平成3年
- 〃 「宇目津流」 ・・・・・ 昭和42年
- 〃 「琴凌流」 ・・・・・ 昭和59年
- 〃 「渕上流」 ・・・・・ 昭和52年
- 〃 「森ん子の会」 ・・・・・ 平成12年
- 長崎県「前田琴聖流」・・・・・ 昭和45年
- 熊本県「琴衛会」 ・・・・・ 平成10年
- 鹿児島県「錦翔流」 ・・・・・ 平成1年