大河内昭爾
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大河内 昭爾（おおこうち しょうじ、1928年3月7日- ）は、鹿児島県鹿児島市生まれ（本籍宮崎県都城市出身）の文芸評論家で武蔵野大学名誉教授である。専攻は日本近代文学の研究、特に日本近代文学への仏教の影響（他力思想の影響について）及び近代日本文学と風土との関わりについての研究。
『文学界』誌（文芸春秋刊）における同人誌評は現代文学に取り組む全国の多くの文学愛好者への指導的役割、作品誕生への励ましを続け、新たな書き手として村田喜代子（芥川賞受賞作家）ら多くの作家の誕生を手助けして来ている。
雑誌『食食食』（みき書房）、『食の文学館』（紀伊国屋書店）など文学と食を結ぶ季刊誌を主宰して、風土と食の文学の研究を20年以上継続。
『季刊文科』（紀伊國屋書店発刊、現在鳥影社刊）を秋山駿、勝又浩、松本徹、松本道介、吉村昭の諸氏とともに創刊し、編集責任者として現代文学の伝統的正当性を主張し続けて35号に至る。
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[編集] 学 歴
昭和22年3月 旧制鹿児島県立第二鹿児島中学校（現甲南高等学校）卒業
昭和23年4月 旧制第二早稲田高等学院入学
昭和28年3月 早稲田大学第一文学部国文専修卒業
[編集] 職 歴
昭和28年4月 嘉悦学園嘉悦女子高等学校教諭
昭和35年4月 武蔵野女子学院短期大学講師
昭和38年4月 武蔵野女子学院短期大学助教授
昭和40年4月 武蔵野女子大学文学部助教授
昭和45年4月 早稲田大学理工学部兼任講師（昭和56年3月まで）
昭和45年10月 武蔵野女子大学文学部教授（平成10年3月まで）
昭和47年7月 武蔵野女子学院評議員
昭和55年4月 武蔵野女子大学副学長、文学部長、短期大学部長
昭和55年5月 武蔵野女子学院理事
昭和59年4月 早稲田大学第一文学部兼任講師（昭和63年3月まで）
昭和63年4月 武蔵野女子大学学長（平成8年3月まで）
平成3年4月 武蔵野女子学院学院長（平成6年1月まで）
平成10年3月 武蔵野女子大学文学部教授定年退職、同大学名誉教授
平成18年 武蔵野大学名誉教授（武蔵野女子大学から学名変更）
[編集] 著書・共著
[編集] 著書
- 『青春文学ノート』-抒情の周辺 - 淡路書房 （1953年）
- 『こども歳時記』 青葉書房 （1958年）
- 『現代の抒情』 早稲田大学出版部 （1963年）
- 『小説家の中の宗教家』編著 桜楓社 （1971年）
- 『日本の格言』ことわざ800選 日本文芸社（1976年）
- 『文学と史跡の旅路』北海道・東北 学燈社（1976年）
- 『文学と人生の間』 ナツメ社（1978年）
- 『味覚小説名作集I』編著 みき書房（1979年）
- 『味覚小説名作集II』編著 みき書房（1980年）
- 『味覚の日本地図』 冬樹社（1980年）
- 『原本現代訳「五輪書」 付・兵法家伝書』 教育社（1980年）
- 『猫舌の食べ歩き』続・味覚の日本地図 冬樹社（1981年）
- 『多摩文学散歩』 未来工房（1981年）
- 『文学の中の人生』 千人社（1983年）
- 『名士の食卓』編著 彩古書房(1985年）
- 『味覚の文学散歩』講談社文庫 講談社（1985年）
- 『現代文学地図 中部編』 桜楓社 （1986年）
- 『現代文学地図 北陸編』 桜楓社 （1986年）
- 『粗食派の饗宴』 文化出版局（1987年）
- 『私のマドレーヌは薩摩揚』食しん坊対談集 学藝書林（1988年）
- 『小説のすすめ』 学藝書林（1988年）
- 『抒情についてのノート』 邑書林（1991年）
- 『心に遺る言葉』 邑書林（1992年）
- 『こころの漢方薬』 彌生書房（1994年）
- 『本の旅』 紀伊國屋書店（1996年）
- 『秋篠抄』 人間社（1998年）
- 『粗食派の饗宴』 小学館文庫（1998年）<1987年版の加筆再構成>
- 『随筆 朝の読書』 三月書房（2001年）
- 『朗読日本文学大系』現代文学全8巻（監修解説） ソニーミュージックハウス（2002年）
- 『井伏家のうどん』 三月書房（2004年）
- 『文壇人國記 東日本』 おうふう（2005年）
- 『文壇人國記 西日本』 おうふう（2005年）
- 『追悼 丹羽文雄』 鳥影社（2006年）
[編集] 共著
- 『横光利一の文学と生涯』吉田精一他 桜楓社（1977年）
- 『味読五〇選』 筑摩書房（1983年）
- 『前衛調書』勅使河原宏との対談 学藝書林（1988年）
- 『粗食派と美食派の文学』 ドメス出版（1991年）
- 『文学、内と外の思想』秋山駿、吉村昭 おうふう（1995年）
- 『花のいのち』勅使河原宏対談 蒼洋社（1997年）
- 『ひと筋の道』仏教伝道協会沼田智秀対談 蒼洋社（1997年）
- 『文学のゆくえ』』秋山駿、吉村昭鼎談 蒼洋社（1997年）
- 『食の思想と行動』（「食の文化」六） 味の素食の文化センター
- 『絵手紙を語る』小池邦夫 そうよう（2000年）
- 『現代日本と仏教』現代思想・文学と仏教 平凡社（2000年）
- 『文学四方山話』安岡章太郎、水上勉その他対談集 おうふう（2001年）
[編集] 監修・解説
- 『ふるさと日本の味』全10巻 各巻「味覚の文学地図」執筆 集英社（1983年）
- 『日本の名菓』 日本交通公社（1985年）
- 『ふるさとの漬物』 講談社（1986年）
- 『塔の四季』 グラフィック社（1986年）
- 『アンチグルメ読本』（選）福武文庫 福武書店（1989年）
- 『京都を聴く』サウンドマップ京都シリーズ ㈱ウェッジ（1990年）
- 『三鷹文学散歩』 三鷹市立図書館（1990年）
- 『日本名作文学館』（監修）一冊で読める文学全集＜日本編＞ 廣済堂出版（1991年）
- 『日用語字典』 成美堂出版（1992年）
- 『東京おいしいもの文学散歩』 婦人画報社(1994年）
- 『朗読日本文学大系』（現代文学編）全8巻 ソニーミュージックハウス（1995年）
- 「丹羽文雄と『文学者』」 東京都近代文学博物館（1999年）
- 『庄司肇作品集』第4巻、第6巻 作品社（2003年）
- 解説 『海』（近藤啓太郎） 旺文社文庫（1977年）
- 解説 『幻の光』（宮本輝） 新潮文庫（1983年）
- 解説 『白い軌跡』（吉村昭） 講談社文庫（1994年）
- 解説 『眼中の人』（小島政二郎） 岩波文庫（1995年）
- 解説 『大観伝』（近藤啓太郎） 講談社文芸文庫（2004年）
