大黒島 (厚岸町)
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大黒島(だいこくじま)は、日本の北海道厚岸郡厚岸町に属する島である。
[編集] 概要
島の面積は1.08km²、標高は105mである。 島名は、島の姿が丸く大黒天の頭のように見えることに由来する。 古くは、モリシカ・ホロモシリとも呼ばれ、アイヌ語のモリシカは島、ホロモシリは大きな島という意味である。
[編集] 歴史
大黒島という名は、江戸時代から見られ、周囲がタラやコンブの好漁場であることから、文化年間(1804年~1818年)には、番屋が置かれ季節移住があったという。
第二次世界大戦の時には、日本軍の基地が置かれたため、全島民が立ち退いたこともあり、現在でも高射砲陣地跡や旧海軍の特攻艇を格納した横穴などの戦争遺跡が残る。
[編集] 現状
現在定住者はいないが、コンブ漁期のみ番屋で過ごす世帯が1軒存在する。
北方系の海鳥の大繁殖地であり、とりわけコシジロウミツバメの日本唯一の繁殖地であることから、1951年(昭和26年)には、国の天然記念物に指定された。また、ゼニガタアザラシの貴重な生息地としても知られている。