富山地方鉄道14760形電車
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14760形電車(14760がたでんしゃ)は、富山地方鉄道の車両。
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[編集] 概要
富山地方鉄道創立50周年にあたる1979年(昭和54年)に、同社初の冷房車としてモハ14761~14766の6両が竣工した。翌1980年には、鉄道友の会よりローレル賞を受賞した。
1979年から1981年にかけての3年間に渡って増備が続けられ、1981年の最終増備時にはモハ14770形が存在したために例外的にモハ14760とされていた、1980年製造のモハ14769とペアを組む偶数車を、モハ14770形を14790形に改番した上で本来あるべき番号である14770に改番し、モハ14761~14774に揃えた。また、増結用として同系の制御車「クハ175」が存在し、グループ全体では15両が新造された。その後奇数車はモハ14761形、偶数車はモハ14762形と形式が変更されたが、実態には変更がない。
[編集] 車体
製造は従来通り日本車輌製造が担当しており、その車体設計は同社が1964年に手がけた10020形のレイアウトを基本としている。従って窓配置はd2(1)D2x4D(1)2(d:乗務員扉、D:客用扉、(1):戸袋窓)、車体長は18m級で、前面は2枚窓構成である。
ただし、前面デザインは上部に後退角が付けられ、窓も大型化してセンターピラーの細い連窓状となり、列車種別・行先表示幕が大型化された窓の内側に、周囲を黒く塗装の上で設置されるなど、当時の流行を反映したデザインとなり、側窓も当時の流行であるユニット式の2段上昇窓が採用されるなど、各所のデザインがリファインされており、印象は一変している。
新造時は初の高性能車となった14770形以来の、富山の県鳥である雷鳥をイメージした白色とグレーの塗装にあずき色のラインが入った塗装であったが、一部は上半分が黄色で下半分が緑の新塗装に変更されている。
車内は新造時は扉間が転換クロスシート、車端部はロングシートであったが、10030形のワンマン化改造で特急運用が増加し、これに伴い車端部のクロスシート化が進められた。
なお、一時はミュージックホーンが取り付けられていたが、現在は撤去されている。
[編集] 主要機器
台車は全車とも日本車輌製造ND-308、主電動機は端子電圧375V時定格出力110kWの東洋電機TDK-8205Aを各車に4基ずつ搭載し、駆動システムはギア比6.07の中空軸平行カルダン駆動、主制御器は1台で2両分8基の主電動機を制御する1C8M方式の東洋電機ES-777-A-Mを奇数車に搭載している。
ブレーキは発電制動併用のHSC-D電磁直通ブレーキで、連結器は新造時には小型密着自動連結器を装備していたが、後年全車とも密着連結器への交換が実施された。
冷房装置は集約分散式のユニットクーラーを各車4基搭載し、これに給電するために偶数車に75kVAの電動発電機を搭載していたが、後にクハ170形などの冷房化時に一部がこれを供出し、代わりに最新の100kVA級インバータが搭載された。
[編集] ワンマン化
本系列のワンマン化改造は、1997年(平成9年)ごろから当時、特急運用に就かなかった編成から順次行われた。さらに2004年(平成16年)より、特急列車のワンマン運転を実施するのに伴い、特急専用車両のワンマン化改造工事が実施された。なお、2004年にワンマン化工事を施工された車両は、運賃表示機に液晶ディスプレイを採用し、運賃表示のほか、系統図などのさまざまな情報表示が可能になるなど、前期改造車と若干相違点が見られる。現在、普通から特急まで幅広く運用されている。
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