小大下島
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小大下島(こおげしま)は、瀬戸内海のほぼ中央、芸予諸島に位置する有人島。愛媛県今治市に属する。地形図では、「こおおげしま」とふりがなが記載されているが、通常は「こおげしま」又は「こおげじま」と呼ぶ。
西に岡村島、東に大下島があり関前諸島を形成している。岡村島との間の海峡は小大下瀬戸(こおげのせと)と呼ばれる。かつては無人島で、草刈のための岡村島(岡村)と大下島(大下村)との入会地であったが、天保9年に二分された。島はほとんどが石灰岩で形成され、文政2年頃から焼成が始まり、明治初期には石灰石の採掘が本格化した。第一次世界大戦当時には日本セメント、アサノセメント、住友鉱山など大手メーカーの鉱業所長が立地し、大変な賑わい振りであった。戦後まもなくは、旅館、医院、遊技場もあり、芝居や映画もやってきたという。この賑わいは昭和30年頃まで続き、同年の国勢調査で人口665人とある。その後、露天掘りであり、海面下まで採掘が進み採掘量が減少し、鉱業所は閉鎖された。島内の各地に鉱山の遺跡が点在している。特に石灰石の採掘跡地には良質の水が湧き、水源地として利用され、海底管で西隣の岡村島へと送水されている。
現在は漁業とミカン栽培中心の静かな島となっている。2000年(平成12年)の人口65人、45世帯。集落は島の北西岸にあり、フェリーの寄航する漁港もこの集落にある。島民の大半は高齢者で、小学校・中学校とも島内にはない。
岡村島・大下島とともに越智郡関前村を形成していたが、今治市及び越智郡の10か町村とともに新・今治市となった。
- 交通
- 名所
- 水源地
- 山神社
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