小泉訪朝における空白の10分間事件
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小泉訪朝における空白の10分間事件(こいずみほうちょうにおけるくうはくのじゅっぷんかんじけん)とは2004年5月22日に行われた2度目の日朝首脳会談において小泉純一郎と金正日との間で10分間にわたって2人きりで話し合いが行われたとされる「事件」である。
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[編集] 概要
2004年6月17日において日刊ゲンダイにより「訪朝のときの会談で薮中局長などの随行員を排除して、小泉と金正日だけの密談の時間が10分間ほどあった」と報道された。内容は「小泉総理は金総書記から自らの疑惑で恫喝され、大量の経済支援や食糧援助などで譲歩した土下座外交である」となっており、日本政府を批判する記事であった。ゲンダイの記事は、即日テレビ朝日『ワイド!スクランブル』内の「夕刊キャッチアップ」に取り上げられることになる。
[編集] テレビの報道からネットへの伝播
京都大学教授の中西輝政がワイドスクランブルの報道を基に、「小泉は金正日に恫喝され大幅な譲歩を強いられた。空白の10分が事実であれば、日本は小泉首相がその地位にとどまる限り、恫喝され続け、その結果として大きな国益が失われることになる」と、雑誌Voice(PHP研究所)平成16年8月号「小泉首相の退陣を求める」内で書き始めた。
[編集] そして陰謀説へ
この中西の論文に反応したのが西尾幹二であった。西尾は、ゲンダイが記事にしてから中西が論文に著すまで二ヶ月以上の期間があることに着目。「空白の十分間」が誰もが知っている明白な事実にもかかわらずニュースにならない、それどころかマスコミの表からはいっさい消えた事を官邸筋の陰謀であると断罪。小泉政権を徹底的に攻撃した。そして、この事実を解明するために緊急公告を出し、「10分間の空白」について
を知っている人物は自分のブログにコメントを書き込むことを要請した。これが大きな騒動の原因になる。