岐阜中2少女殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

岐阜中2女子殺害事件（ぎふちゅうにじょしさつがいじけん）とは、2006年 4月21日午後2時20分頃（JST・以下同）、岐阜県中津川市内のパチンコ店が入っていた空き店舗で、19日夕方から行方不明になっていた、市内に住む13歳の市立中学二年生の女子生徒が他殺体となって見つかった事件。22日未明になって、この女子生徒の友人で同じ市内に住む15歳の県立高校一年生の男子生徒が殺人の疑いで緊急逮捕された。（別称は中津川女子中学生殺人事件または岐阜県中津川市女子中学生殺人事件）

[編集] 発生時刻

岐阜県警察本部と中津川警察署の特別捜査本部は、女子中学生が死亡したのは、男子生徒の供述から19日午後6時30分頃と推定されると発表した。

[編集] 事件経緯

女子中学生は19日夕方、JR中津川駅近くの大手スーパーで友人と別れたあと、持っていた携帯電話から自宅に「もうすぐ帰る」と言い残して、消息が分からなくなった。家族は心配をして携帯電話に電話をかけ続けたが繋がらず、19日夜に中津川署に捜索願を出していた。
21日、この女子中学生を捜していた中津川署員が、以前から若者達のたまり場となっていたこのパチンコ店の空き店舗を捜索したところ、頭から血を流して倒れている女子中学生を発見したが、すでに亡くなっていた。持っていたはずの携帯電話がなくなっていた。なお、致命傷は頭部への打撃もしくは刺傷ではなく、首を絞められたことによる窒息死（絞殺）の疑いが強いという。
岐阜県警察本部と中津川警察署は殺人事件と断定し、中津川署に特別捜査本部を設置、捜査を開始した。現場から携帯電話がなくなっていたことから、顔見知りの犯行と見る。
付近の聞き込みから、女子中学生が死亡推定時刻と思われる19日夕方に、現場近くで不審な若い男と話しているのを目撃したものがおり、この男の行方を追った。
22日未明になって、女子中学生の交友関係から、15歳の高校一年生の男子生徒が浮かび、中津川署で任意で事情を聞いたところ、女子中学生を殺害したことを認めたため、緊急逮捕された。
22日午前4時、岐阜県警が記者会見を開き、犯人は15歳の高校一年生の男子生徒と発表。この少年は別の16歳女性との間に2歳の子供がいる。
2ちゃんねるなどの掲示板上に加害者のブログより顔写真や氏名や経歴などがすぐに貼られる。すぐに岐阜地方法務局より加害者情報の削除を依頼された。

[編集] その他

事件のあった空き店舗について

3階建てのお城風の建物で、1階部分は、パチンコ店、2階部分は、イベントホール（250席）となっていた。
会社が倒産して、平成13年以降から放置されたままとなっている。
出入口が壊されて誰でも簡単に出入りすることができた。
事件以前から若者の溜り場になっていた。目撃した地域住民が中津川警察署に危険箇所として申し出るも、警察はその周辺をパトロールするのみであった。
現在の所有者は、『盗まれるようなものはない。』とコメントしている。
2006年5月24日現在、正面のガラス破損部などに板を張り付け、入り口シャッターを溶接するなど、現在の所有者が応急処置をしている。
2006年11月から建物は取り壊され始めている。

空き店舗画像の掲示板掲載騒動

少女が行方不明になった4月19日にインターネット上の電子掲示板である画像掲示板画夢洒裸において、当事件があった空き店舗の画像が「ここがどこだか分かるかな？」といった内容のコメントとともに、何者かによって投稿された。
その後当事件が発覚し、偶然としてはできすぎている状況に投稿者が容疑者ではないかとネットコミュニティ内は騒然となり、この事態は全国紙の新聞でも取り上げられ論議をかもすことにもなった。
画像を投稿した本人はこの状況に「犯人は私ではない。」と釈明したが、後に容疑者が逮捕されたことにより、画像の投稿者が容疑者であったかどうかはいまだに判明していない。