幻想水滸伝III
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幻想水滸伝IIIは、プレイステーション2用、ゲームソフト。幻想水滸伝シリーズ第3作。
幻想水滸伝IIの15年後の物語。ゼクセンとグラスランド各部族との紛争は一人の男による罠だった…。2002年7月11日発売。プレイステーション2用。この作品から3D化された。
目次 |
[編集] あらすじ
ゼクセンとグラスランドが、お互いに重要人物を殺し合う等、険悪な関係にあった時代。グラスランドに住むとある部族の族長の息子ヒューゴ、ゼクセンで聖女と謳われる騎士クリス、ハルモニアの辺境警備兵ながらも謎の過去を持つ男ゲド。それぞれ違った立場の主人公達が運命の糸に導かれて出会い、はじめは対立をしながらも協力し、この紛争の裏に隠された真の陰謀の正体に迫っていく。後に英雄戦争と呼ばれる戦いである。
[編集] システム
[編集] トリニティシステム
物語を多角的に見せるため、「トリニティシステム」を導入。主人公は、 ヒューゴ、クリス、ゲドの3人になっており、トリニティシステムにより序盤はそれぞれの視点からストーリーが進められる。3人それぞれのストーリーを見ることで一連の事件の真相が見えてくるという構成になっている。また、主人公3人以外の視点からストーリーが進むこともある。
[編集] 戦闘システム
[編集] スキルシステム
攻撃回数が増えるスキルや魔法詠唱が早まるスキルなど様々なスキルが登場。スキルにはレベルがあり、戦闘で得られるAPを消費することで上げていくことが可能。キャラクターごとに得意なスキルや装備できるスキル数が定められているので各キャラの個性を理解して使っていくのも一つのポイントとなった。
[編集] サポートメンバー
戦闘メンバーである6人の他にサポートメンバーと呼ばれる非戦闘要員を一人連れて行くことが可能になった。サポートメンバーもそれぞれスキルを持っているので場面に応じてメンバーを変えることで戦略の幅が広がる。
[編集] 戦争システム
今回の戦争システムでは戦争参加可能な108星がそれぞれ小隊を組みほぼ通常戦闘に近い形(ただしプレイヤーは操作不能)で敵と戦う形式になっている。各キャラクターのステータスがそのまま戦争にも反映されることになる。
[編集] 登場人物
[編集] 108星
[編集] 主人公
- ヒューゴ
- グラスランドの一部族、カラヤ族の少年で族長であるルシアの一人息子。性格はまっすぐで、曲がったことが嫌い。
- クリス・ライトフェロー
- ゼクゼンの女騎士団長。ワイアット(ジンバ)、アンナ夫妻の娘。英雄に仕立て上げられ「銀の乙女」と呼ばれることに苦悩する。父親の謎を追っているうちに戦いに巻き込まれていく。
- ゲド
- ハルモニア神聖国地方軍南部辺境警備隊第十二小隊隊長。色々謎が多い人物。ハルモニアのグラスランド侵攻時に炎の英雄の右腕となって戦った経歴を持つ。人望も厚く、部下からの信頼も厚い。他の隊員からは主に『大将』と呼ばれている。クールで物静かなイメージだが意外と理想主義者である。更に、終盤でルックの主張を「ガキ」の一言で一蹴、その後で徹底反論した上で彼の行為を「ただの人殺し」と酷評する熱血振りも見せた。
[編集] 軍師
- アルベルト・シルバーバーグ
- デュナン統一戦争でハイランド王国側についた軍師レオン・シルバーバーグの孫でハルモニアの軍師。表向きにはササライの副官だが裏では出世のためにルックの手助けをしている。思想的には祖父に近いものがある。
- シーザー・シルバーバーグ
- アルベルトの弟でアップルの生徒。飄々とした立ち振る舞いとめんどくさがりな上ナンパな性格であるが、反面知略に優れ、シルバーバーグ家に恥じない能力の持ち主である。しかし兄アルベルトに対して劣等感にも似た敵意を持っており、かなりのコンプレックスを持っているようである。後にハルモニアに留学。思想的にはマッシュやシュウによっている。
- サロメ・ハラス
- ゼクセン騎士団副団長。クリスの軍師でかなり有能な人物。いかつい顔つきだが性格は温厚。知的でどちらかというと学者のような振る舞いをする。特技は料理でその腕は超一流。
[編集] ヒューゴ関連
- ジョー軍曹
- ダック族の戦士、本名はジョルディ。歴戦の勇士で冷静な一面も持つが少々天然な一面も。過去に傭兵の経験もあるらしい。
- フーバー
- ヒューゴになついているグリフォン。ヒューゴとライドオンができる。
- ビッチャム
- カラヤ族のベテラン戦士。かつて族長ルシアと共にデュナン統一戦争に参加した。2でも名前のみだが登場。
- ジンバ(ワイアット・ライトフェロー)
- ルルの家で生活している若き戦士で、ヒューゴやルルから絶大な信頼を寄せられている。正体はかつて「炎の運び手」として炎の英雄やゲドと共に活躍したワイアットである。ゼクセン騎士団長クリス・ライトフェローの実父であり、自身もカラヤへ来る前はゼクセン騎士団に所属していた。ハルモニアとの戦争が始まり破壊者が暗躍し始めると、封印した真なる水の紋章を再び宿すべくシンダル遺跡を訪れるが、ルックに瀕死の重傷を負わされた。直後にクリス達が遺跡にかけつけるも時既に遅く、娘に看取られて世を去った。
- ルース
- ルルの母。ゼクセン騎士団によるカラヤクラン襲撃の際に息子を殺され、以後は戦災孤児を引き取り育てた。
[編集] ゼクセン騎士団
- サロメ
- 軍師の項で説明。
- レオ・ガラン
- 貴族出身の大柄な斧使い。甘いものが好きで、文字を書くのが苦手。
- パーシヴァル・フロイライン
- 黒髪の騎士。乗馬の達人で3本拠地でも早駆けの腕は上位に食い込む腕前で「疾風の騎士」の異名を持つ。元はイクセ村出身の平民であり、地元では「パーシィちゃん」と呼ばれている。
- ボルス・レッドラム
- 金髪の騎士。烈火剣を得意とし「烈火の騎士」と異名を持つ。真面目だが激情家で血が昇ると暴走しかねない危うさも持つが、騎士団メンバーでもっともクリスに忠実な人物。愛酒家でワイン収集が趣味。ゼクセンでも屈指の名家の御曹司。
- ロラン・レザウルス
- ゼクセン騎士団の弓兵でエルフでありながらもあまりそのような自覚は無い。生真面目で団長のクリスに忠実であるが、それ以上に騎士団そのものに忠実でもある。
- ルイス・キファーソン
- クリスの従者の少年。戦闘能力は無いが、様々なところで騎士団をサポートする。
[編集] ハルモニア神聖国地方軍南部辺境警備隊第十二小隊
- エース
- ゲド隊会計係。隊内の財政一般を任されている。かなりのナンパ男で女と見たらすぐに飛びつくなどかなりだらしがない性格。しかし財務関係で周りの隊員からの圧迫が強くなるにつれ次第に肩身が狭くなる模様。かつてギルバードの傭兵隊に所属していた。結構な読書家であり、冒険小説から武器関連のかなり古い文献まで、読むものも様々。本拠地の壁新聞の「エークの冒険」は彼が執筆している。
- クイーン
- 傭兵隊の数少ない女性隊員。ハルモニアに侵略・併合された国の出身。教養があり、以前はそれなりの身分ある家柄なのではとの噂がある。現在の流行は菜食主義らしい。亡くなった妹の名前はサナディ。
- ジョーカー
- 傭兵隊古参の隊員。かつてはワンという名であったが、ゲド隊に入ることを機に改名する。ちなみにワンの名前のときに外伝にも登場。中華式拳法の名手で、かなりの使い手であるが酒癖が悪く一旦飲むと周りに相当な被害が出る。
- ジャック
- 巨大ボウガンの使い手の青年。本来現地雇いの隊員であったが、そのまま正式に入隊する。無口でクールな性格だが温厚で結構幼いところもある。アイラを何かと気にかけている。
- アイラ
- カラヤ族出身の少女。カラヤ村焼き討ちを機にゲド隊と行動を共にするようになる。ジャックとは兄妹のような関係である。ソーダが好物。
[編集] ハルモニア神聖国地方軍南部辺境警備隊第十四小隊
- デューク
- ゲドに対し対抗意識を燃やす十四小隊の隊長。ゲドら十二小隊と競うだけあって、デューク自身の能力も高い。1のクロイツと武器が同じだったりと謎も多い。
- エレーン
- デューク隊で唯一の女性。身なりにはかなり気を遣っており、口紅にはミルイヒ・オッペンハイマーの立ち上げたブランドのものを使用している。クイーンとの仲は最悪。
- ガウ
- デューク隊に所属する隻眼のコボルト、陽気なコボルト族には珍しく寡黙でそっけない。尻尾は以前切り落としたらしい。
- ニコル
- 大楯を持った大男。デュークの父に恩があるらしい。
[編集] ビュッデヒュッケ城
- トーマス
- 北の無名諸国出身の少年。ゼクセン評議員である父・ロウマによって、ゼクセンの辺境の城主となってしまう(実質的な厄介払い)。一見普通の頼りない少年だが、城の中では結構人望がある。本作で初めての主人公以外の天魁星
- セシル
- ビュッデヒュッケ城の守備隊長。元気一杯でハキハキした少女。甲冑に身を包み長槍と盾で戦う。亡くなった父の代理で守備隊長に就任し、トーマスに正式に任命される。
- セバスチャン
- ビュッデヒュッケ城の執事。財政一般を任されている。財政難で料理人をクビにして以降は料理も担当。気が弱い小太りの中年。
- ジョアン
- 城内に武術指南所を構える武闘家。腕は確かだがやる気が無いのでいつも昼寝している。性格は気まぐれ。
- ピッコロ
- 自称大魔法使いの占い屋。高齢の老人だが魔力はかなりある。かつて大魔導師クロウリーに弟子入りしていたと言い張るが真相は不明。
- アイク
- 城の図書館の司書。テンションが非常に低く、他人の背後に立ち驚かれることも多い、なお、目を開けたまま眠る・この世の物とは思えない寝言を口にするなどの証言もよせられる
- マーサ
- 城内で宝くじを売って生計を立てる老婆。グラスランドのカラヤクラン出身。気が強く何かにつけて誰にでもかまわず宝くじを売りつける癖がある。
- ムト
- ビュッデヒュッケ城の倉庫番を務めるコボルト。天然ボケだが純真でいつも一生懸命。顔に傷があるが詳細は不明。
[編集] 聖ロア騎士団
- メルヴィル
- 聖ロア騎士団団長。ゼクセン騎士団長クリスにあこがれている。本人に会うと緊張のあまり固まってしまう。
- アラニス
- 聖ロア騎士団副団長。二つ名は銀の乙女。武術の腕はメルヴィルについで第二位。気が強く、かなり度胸がある。
- エリオット
- 聖ロア騎士団平団員。気の弱い少年、豆が嫌いでいつも残そうとするが母親がそれを許さず食べるまで見届けられる。そのため騎士団の集会にはいつも遅刻する。
[編集] 魔法使い
- エステラ
- 自称クロウリーとも戦ったことがあるという魔女。嘘を吐いて人をからかうのが趣味。弟子にロディがいる。
- ロディ
- エステラの弟子の魔法使い。弟子というより体裁よく使われている。
- セラ
- ルックの従者の魔法使い。ハルモニア出身で幼い頃にルックによって円の宮殿から連れ出された。ルックには絶対の忠誠を誓っており、ユーバーやアルベルトとは異なって純粋に彼の思想に基づいて動いている。シンダルの力を感じ取れたり、幻術や召還術を使いこなす等、術者としての能力は極めて高い。
[編集] マクシミリアン騎士団
- フレッド・マクシミリアン
- マクシミリアンの孫で、騎士団長の地位を継承。性格は祖父譲りで単純。正義感が強い青年。旅の目的はやはり騎士団復興および巨悪の征伐。祖父を心から尊敬しており、祖父を知っている者から昔話を聞いて回ったりもしている。
- リコ
- フレッドの従者でサンチョの娘。体系も父親に似ていて小太りで低身長。いつもフレッドの重い荷物を背負わされている。
[編集] 忍
- ワタリ
- 忍者組織「カゲ」の抜け忍であること以外は詳細不明の忍者。
- アヤメ
- 組織がワタリを消すために送り出したくのいち。
[編集] リザードクラン
- デュパ
- ゼポンの跡を継いだ、リザードクランの新族長。リザード族の例にもれず、気性は荒いが教養もあり戦闘能力が秀でているので、クラン内での信頼は厚い。
- バスパ
- リザードクラン三身戦士のひとりでリザード族ではファンクラブが出来てしまう程の美青年らしい。
- シバ
- リザードクラン三身戦士のひとり。第二組左戦士で性格は至って真面目。南方の氏族の出身
[編集] アルマ・キナン
- ユイリ
- 女性しかいない一族の戦士の中でリーダーのような役目を務めている。クールな印象の美女でユミィとは性格・容姿ともに対照的である。
- ユミィ
- ユイリと同じくアルマ・キナンの戦士。柔らかく落ち着いた雰囲気で本拠地の男性からの人気が高い。
- ユン
- 未来を見通す能力を持った「口寄せの子」。クリスをアルマ・キナンの村まで導く。破壊者から世界を守るために運命に従い「魂送りの儀式」を行って自らの魂を捧げた。享年13。
[編集] 本拠地施設
- ゴードン(3)
- イクセ村の小さな道具店の主人。ダンディズムを信奉しており、上等な紳士風の服を着てフロントに立つ。2のゴードンとは名前は同じだが全くの別人。
- バーツ
- イクセ村の農民でパーシヴァルの幼馴染。野菜を命の次に大事にしている。
- メイミ
- ハイ・ヨーの親友・バショクの娘。ビュッデヒュッケ城に料理店を構える。
- シズ
- 3代目「えれべーた」管理人。アダリーの助手で各地のアダリーエレベータの修理点検を行っている。
- キッド
- 少年探偵。探偵ではあるが、根はやはり子供であり、捜査がやや強引であったり、推測が甘い気がある。
- アンヌ
- カラヤ族の酒場経営志望の女性。酒場を開いた当日にゼクセン騎士団との交戦で店を失う。
[編集] 複数作品登場キャラクター
以下の人物は、幻想水滸伝のキャラクター一覧を参照。
- ルック
- ササライ
- ヒクサク
- レックナート
- ビッキー
- ユーバー
- ナッシュ
- ジーン
- フッチ
- アップル
- ルシア
- リリィ・ペンドラゴン
[編集] その他
- エッジ
- 放浪の少年剣士。過去にビクトールとフリックに助けられた事があり、その際に星辰剣を使いこなした。別れ際にビクトールの星辰剣を引き継いで(正確にはビクトールに体よく押し付けられた。エッジは預かったと思っている)今作に至る。ビクトールに憧れており、彼の様になりたいと強者に勝負を挑む事で修行に励んでいる。ビクトールとは違って淡々と星辰剣を丸め込む事ができる、という点ではビクトールより星辰剣を使いこなしている。
- コーイチ・コニー・コサンジ・コゴロウ・コロク
- 全員風呂敷包みを首に巻いた(中身は不明)気弱な子犬5匹組。非常に似ているが血縁関係は無い。コロクのみ108星。コサンジに関しては同シリーズの5のラストで、本拠地から旅立った犬の子孫と思われる(本拠地のサンジと名付けられた犬が旅立ちたそうにしていたので、風呂敷包みを付けて行かせてあげたとの台詞がある)。
- オーギュスタン・ナボール
- 歴代ナルシーの中でも最も謎多き人物。素性、出身おまけに性別すらわからないほどのナルシーっぷりである。しかし髭が生えているところからおそらく男性ではないかと思われる。友を想う心は本物であり、友のためなら自身の命も危険にさらせる。バラの胸飾りの愛用者。
- サナエ・Y
- フリードとヨシノの娘。性格はどちらかというと母親に似ている。武術修行のためにグラスランドを旅している。武器は長刀。
[編集] 宿星外
[編集] グラスランド
- 炎の英雄
- 50年前「炎の運び手」を率いた男。真なる火の紋章を宿していた。ハルモニアがグラスランドに侵攻した際、その力を制御することができず、紋章の暴発によって大爆発を起こし、グラスランド・ハルモニア両軍に多大な犠牲者が出た。それからはシンダルの技術で紋章を外し封印。時が経たぬうちに若くして世を去った。
- ルル
- ヒューゴの親友。ヒューゴ編序盤にクリスに殺された。
- ゼポン
- リザードクランの族長。ゲドやユーバーとは何らかの因縁がある。セラがクリスに化けてリザードクランを襲撃した際に12小隊やリザードの戦士達がほぼ全てセラを相手にしていた為、その隙にユーバーによって殺された。
- サナ
- チシャクランの族長で炎の英雄の妻。
[編集] ゼクセン評議会
- ロウマ
- 評議会議員。漫画版では議長を務める。ビュッデヒュッケ城主トーマスの実父だが、彼のことを疎んでいる。ゲームではビュッデヒュッケ城が反旗を翻して以降は登場しないが、漫画版ではハルモニアに内通している事がゼクセン騎士団に明らかになり、クーデターを起こされ失脚・逮捕された。
[編集] 登場国・地域
[編集] グラスランド
広大な原野にカラヤ、リザード、ダック、チシャ、セフィ、アルマ・キナンの六大クラン(部族)を代表に様々な民族・集団が住む、各氏族の反目もあるが、近隣諸国よりの軍事介入も多く、有事の際には氏族同士が驚異的な結束をしめす。
[編集] カラヤクラン
主人公ヒューゴの生まれ故郷。族長はヒューゴの母親・ルシア。古くからの伝統を重んじ自然と融和し狩りをしながら生きる民族であり六大クランでもリザードクランに並ぶ武闘派クラン。すべての物語はこの場所がゼクセン騎士団に焼かれるところから始まる。
[編集] リザードクラン
勇猛な戦士であるリザード族が住むクラン。大空洞と呼ばれる巨大な洞穴の中に町を作って生活をしている。リザード族はその強靭な巨体と剛力を生かし戦う。カラヤ族以上にゼクセン騎士団に不信感を抱いている。
[編集] ダッククラン
水と共に生きるダック族が住むクラン。ヒューゴのお目付け役であるジョー軍曹の故郷。町の周りには豊富な水が存在する。ダック族の男の多くが傭兵として他のクランへ出稼ぎに行くことで生計を立てている。他に観光ガイドなどの仕事をする者もいる。リザードクランとは高速路と呼ばれる隠し通路を通じて繋がっている。
[編集] アルマキナン
男子禁制、女人だけが住まうクラン。全ての自然に精霊が宿ると考えるなど、シックスクランの中でも独自の信仰を持つ異色なクラン。森の奥深くに存在し、アルマキナンの者なしにこのクランにたどり着くのは至難の業。真の水の紋章と深い関係があるようだが・・・。
[編集] チシャクラン
武人の多いシックスクランの中で唯一農業を中心に栄えている町。ここで取れるブドウを生かしたワイン作りも盛ん。物語中盤でこの地に炎の英雄が現れたという情報が出回るところから、このクランもまた、運命の歯車に飲み込まれていく。
[編集] セフィクラン
名前だけは出てくるが序盤でハルモニア軍が攻略してしまうため詳細は不明。
[編集] カーナークラン(ルビーク)
元はグラスランドのクランの一つ(シックスクランではない)「カーナークラン」だったが50年前のグラスランド軍とハルモニア軍の戦争時にハルモニア軍に占領され、同時に「ルビーク」と改称、服属させられている。虫を使った遊撃隊が多数存在する。ハルモニアの第三市民、実質奴隷として苦しい生活を強いられている。
[編集] ゼクセン連邦
グラスランドの西側の商業国家、文治国家であり、有力商人達の評議会が中枢となっている。
[編集] ハルモニア神聖国
グラスランドの東方にある大国。周辺諸国に対し多大な影響力を持っている。
[編集] 幻想水滸伝3-運命の継承者-
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
志水アキ著で幻想水滸伝3の漫画版が発売された。全11巻。序盤はほぼゲームと同じ物語展開をしていくが、話が進むにつれ漫画版オリジナルの展開を見せる。特に終盤は、ルックを倒すという目的こそゲームと共有するがそこに行き着くまでの過程はほぼ漫画独自のものだった。
- 炎の英雄はヒューゴで固定
- ヒューゴもルック同様真の紋章が見せる幻影に苦しむ
- ルビークの処遇
- ゲーム版ではゲドたち12小隊がルビークを直接救った。しかし漫画版ではゲドやクイーンがきっかけ、助言を与えるに留まり、虫兵たち自身が自分たちの行動の選択をした。
- ゼクセン評議会に対するクーデター
- クリスの留守中に六騎士たちはハルモニアと密通している評議員を処断するためクーデターを起こす。
他にも大小さまざまな相違が存在する。ゲームとは展開が異なる漫画版ではあるがファンからの評価は高い。 主な理由として、主人公を含むメインキャラクターが漫画オリジナル展開もありゲーム以上に掘り下げられていることが挙げられる。特にシーザーはゲームでは戦争システム上仕方ない部分もあるとはいえ「軍師としての役目を果たしていない」と批判されることが多かったが漫画では有事に際して知恵を与えるなど軍師としての役目をきちんとこなしている。またラストもゲームでは主人公三人はルックの言葉をただ否定するだけで何も解決しないまま終わったと言われているが、漫画では解決策をこれから模索しようとするヒューゴやクリスの会話があり、ゲームより幾分前向きな終わり方をしている。
漫画という媒体の特性上、108星の中でも本筋には関わりないキャラクターについてはほとんど触れられていない。ただしそれらの触れられないキャラもまったく出てこないのではなく各町やビュッデヒュッケ城をうろつくモブキャラクターとして登場する。大半は絵のみで台詞はない。
また回想シーンでは、ゲーム中には登場しない1主人公、マッシュ・シルバーバーグ、オデッサ・シルバーバーグ、レオン・シルバーバーグ、テオ・マクドール、バルバロッサ・ルーグナー、2主人公、ジョウイ・ブライト、ナナミ、ピリカ、ルカ・ブライト、エレノア・シルバーバーグが登場する。