政策距離
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政策距離(せいさくきょり)とは、政党と政党の政策の開きの大きさを指す。国会に議席を有する政党の政策距離が小さければ、政権交代が容易になるが、「どの政党でも同じ」となり、有権者の飽きを招く。
政策距離が極端に小さい例として、アメリカの二大政党制を挙げられる。
共和党は保守で、民主党はリベラルとの印象があるが、共和党員の中にも民主党よりリベラルな人はいるし、民主党員の中にも共和党より保守的な人もいる。19世紀に奴隷解放を推進したのは共和党であり、奴隷制度を堅持しようとしたのは民主党である。
冷戦時代の、日本の自由民主党と、日本社会党は、政権交代可能な二大政党となるには政策距離が大きすぎた。自由民主党には、明治憲法をよしとする者もおり、日本社会党には毛沢東思想に基づく武装闘争派もいた。
国粋主義者から、右派社会民主主義者まで抱えた民主党は、自由民主党と政策距離はほとんどない政治家も多いが、政権交代可能な二大政党になれるかどうかは分からない。