新帝国ギア
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新帝国ギアは、東映製作のスーパー戦隊シリーズ『超電子バイオマン』に登場する敵勢力。
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[編集] 概要
「メカこそ絶対、メカこそ永遠、メカこそ優秀」と考える総統ドクターマンが率いるメカ人間の帝国。南極の奥地にある機械の城ネオグラードを拠点とする。人間を下等な存在だと断定し、メカ人間こそ地球を支配すべきだと考え、人類への攻撃を開始した。メカ人間達は「オブ・ザ・マン!」「バイ・ザ・マン!」「フォア・ザ・マン!」とドクターマンへの尊称を連呼し、メカジャイガン、ネオメカジャイガンという巨大ロボットとメラージュ戦闘機で日本を狙う。
なお「メカ人間」はアンドロイドとほぼ同義であるが、ドクターマンのように元々人間でサイボーグの概念で語るべきものも含んでいる(ただし、ドクターマンに関しては人間である事を隠していたのだが)。
[編集] 総統
- ドクターマン
- 演:幸田宗丸
- 新帝国ギアを一人で作り上げた天才科学者で、その正体はロボット工学者であった影山秀夫。コンピューター研究の一環として、脳細胞を人為的に発達させて常人の数千倍の力を発揮させる、というロボット工学者としては門外漢であるはずの実験(実験台は自身)を成功させ、コンピューター以上の思考能力を得て以降機械こそ人間に取って代わるべきと考え、ギアを創設する。なお、副作用として発生した肉体の老化は、体の相当部分を機械化することで対応している。
- 28話で自身を再改造し、脳までも機械化。それに合わせて新コスチュームになった。最終回で自らキングメガスを駆りバイオロボに挑むが敗北。負傷しながらもネオグラードに帰還し、バイオマンと彼らに同行した息子・影山秀一の説得も聞かず地球破壊爆弾の爆発を待ちながら死亡した。しかし、その瞬間に爆弾の停止スイッチが現れる。生前はドクターマンに徹しながら、彼もやはり1人の人間であり、人の親であった。
- 尚、彼の地球征服を感知してバイオロボが目覚めた件に関して出渕裕は、彼も祖先がバイオ粒子を浴びた者だったのではないかという説を語っている。
[編集] 幹部
- プリンス
- 演:井浦秀智
- ドクターマンが生き別れの息子・秀一の成長した姿を想像し、「自分の息子」として作り出した少年型アンドロイド。当然秀一に外見は似ているが、性格は冷酷冷徹。無論ビッグスリーよりもさらに性能は高い。
[編集] ビッグスリー
- メイスン
- 演:中田博久
- ギアの3体のメカ人間大幹部ビッグスリーのリーダー格。中年男性風の渋い容貌をしている。戦闘力は非常に高い。性格は残忍で人間を軽蔑している。しかしその性格は相当人間くさい面があり、自分を造ったドクターマンが人間だと知ると反乱を計画し、彼に取って代わろうとする野心家の側面を持つ。
- 32話でジューノイドの強化と共にパワーアップ改造され、その際に野心を取り除かれ徹底した忠誠心を持つように改造された。右腕にメイスンミサイル、メイスンバルカンを装備する。ビックスリーの中ではサイゴーンと共に最後まで生き残ったが、50話でシルバとの対決に敗れ、無念の最期を遂げた。
- モンスター
- 演:ストロング金剛
- ビッグスリーの一員である怪力の巨漢ロボット。製作に際してパワーだけが重視された影響なのか、彼の性格はメイスンやファラのような冷酷さがなく、より人間くさい(そのためメイスンは彼を少し、プリンスははっきりとバカにしている)ものが与えられており、さらには製作者のドクターマン自身も認める無教養である。反面ドクターマンへの忠誠は深く、メイスンの反乱の時は最後まで逡巡する。直属の部下であるジュウオウとはロボット同士とは思えない「血の通った関係」を感じさせる。
- 34話からパワーアップし、右腕をビッグアックスやビッグハンド、ビッグカッターやビッグフックといった武器に変えることが出来るようになった。48話でネオメカジャイガン・スーパーメガスでバイオマンと対決し敗北するも、最後の力をふりしぼってバルジオンを捕獲しネオグラードに輸送した。最後までギアのために戦ったその姿はドクターマンも褒め称えた。
- ファラ
- 演:飛鳥裕子
- 女性型ロボット。メイスンに負けず劣らずの性能を持っている。変装が得意。プライドが高く嫉妬深いという性格のため、直属の配下であるファラキャットしか信用しておらず、常に一緒に行動する(この設定は、ファラ役の飛鳥がアクションが得意でなかったので、アクションの得意な大島とセットにすることで物語の展開を図ろうとしたためである)。メイスンの反乱の時は彼に組するなど、彼女も野心家の側面がある。
- 33話からはパワーアップし、口からファラビームストームやファラフレイムを吐くようになった。メイスン同様、野心を取り除かれ徹底した忠誠心を持つように改造されたようで以降反旗を翻すことは一度も無かった。49話でバルジオンに乗ってバイオマンに挑むが敗北。ネオグラードに帰還するが、そこで力尽き、ドクターマンの眼前で爆発炎上した。
[編集] ファラキャット軍団
ファラ直属で、彼女のボディーガード役的なロボット。劇場版にキャット軍団なる量産型が登場した。
- ファラキャット
- 演:大島由加里
- ファラの側近中の側近で、華麗なヌンチャク捌きを見せるなど抜群の格闘技センスを持ち、バイオマンをしばしば圧倒した。ファラの死後も生き残るが、最終話、ネオグラード内の決戦ではもはや怒りと悲しみに燃えるバイオマンの敵ではなかった。
- 量産型ファラキャット
- 演:野本奈穂子、菊地香理、志村忍
- 劇場版に登場したファラキャットの部下。3人で「キャット軍団」と呼ばれる。
[編集] ジューノイド
ドクターマンが生体部品とメカを合成して作り出した怪人達(中幹部格)で、メッサージュウ、サイゴーン、ジュウオウ、メッツラー、アクアイガーの5体によって構成され「ジューノイド5獣士」と呼ばれていた。中盤よりメイスン直属のサイゴーン、ファラ直属のメッツラー、モンスター直属のジュウオウの3獣士となる。(メッサージュウとアクアイガーの退場は後述するような製作側の意図による。)
- メッサージュウ
- 声:八代駿
- 鳥型のジューノイド。バイオマンの初戦の相手。性格はかなり荒っぽく映るが、戦闘においてもっとも勇敢に挑む勇ましさを誇っていた。両目から超音波破壊ビーム、口から超音波サイクルホーンを発射する。棒状のメッサーバトロンが専用武器であったが、戦闘時に使用されることはなかった。空中戦が得意であったためかビックスリー全員による作戦の際に唯一五獣士から抜擢されたり、3話連続で登場するなど登場回数も多く、新帝国ギアにとって重要な戦力との描写に加え、俳優"真田広之"との共演を果たすなど、花形な存在感であったにもかかわらず、当時の特撮においてコストのかかる存在であったために、その外因的な要因によって31話*でメタルメガスの無差別攻撃を受けて犠牲になってしまった。
- 出渕が描いた最初の準備稿でのメッサージュウは昆虫をイメージしたものだったが、2度の改訂により完成した経緯がある。また、ジュウオウとのコラボが可能なメッサージュウ専用のメカジャイガン・マッハカンスの草案もあった。
:31話での5獣士戦において、原案には、メッサージュウは、戦闘中に羽を切られたうえ、メタルメガスの砲撃による爆炎がメッサージュウの羽に引火し、苦しむ様まで脚本化され、実際に撮影までされた、しかし主な視聴者である児童には、あまりにも残酷なためそのシーンはカットされている。
- サイゴーン
- 声:山下啓介
- 不動明王と阿修羅のようなデザインで三つの顔を持つ。手にしたサイコステッキから光線を発射して相手の自由を奪う「不動念力」や、口からの火炎放射、冷凍ビームなどでバイオマンを苦しめる。31話でメタルメガスによる無差別攻撃を受けて大破したが生還し、それまでの生態的なデザインからロボット然としたデザインのニューサイゴーンとなって復活。その際にメイスンの直属となった。より強化された念動力「ホラーキネシス」や両眼から発射する「サイゴーンデスビーム」、高熱火球弾「サイゴーンフレアー」などを駆使して5獣士の頃以上の戦闘能力と存在感を見せたが、50話でバイオマンのスーパーエレクトロンでメイスンの身代わりとなって直撃を受けて破壊された。
- ジュウオウ
- 声:安西正弘
- 馬鹿力と鉄球攻撃が売り物のジューノイド。モンスターを「オヤビン」と呼んで慕う愛嬌あふれる性格で、5獣士きってのコミカルキャラ。劇場版でバイオマンに対抗して『ジューノイド戦隊』の名乗りを行った際にはレッドの立ち位置で真っ先に名乗りをあげた。メタルメガスの攻撃で損傷し、さらにその直後、郷もろとも崖から転落してバラバラになってしまったが、それを不憫に思ったモンスターが破片を拾い集めてドクターマンに修理を直訴。メッツラーやサイゴーンらと同様にパワーアップされ、正式にモンスターの直属となった。パワーアップ後は胸からバリバリロケットを発射する。48話でバルジオンを手に入れようとするモンスターを助けるが、スーパーエレクトロンによって破壊された。
- メッツラー
- 声:伊沢弘
- フードに包まれた一つ目の頭部を持つ不気味な風貌が特徴のジューノイド。レイピアを武器とする。巨大な一つ目から放つ「メッツラービーム」の他、分身能力や「ゴーストチェンジ」で姿を消して不意打ちを食らわせたり、流体化(緑色の液体へ変化できる)する能力を駆使し、忍者的な戦法を得意とする。31話でメタルメガスの砲撃によって損傷したが、サイゴーンと共に生還。修理・パワーアップされた際にファラの専属となった。パワーアップ後はメッツラービームを強化した「ミラージュビーム」や、右腕を伸ばす「メッツラー・アームストレッチ」という能力を使う。49話でファラを守ろうとするファラキャットを守り、スーパーエレクトロンの直撃で破壊された。
- 目が顔(ツラ)にあるために「メッツラー」と命名されたという。
- アクアイガー
- 声:永井寛孝
- 水陸両用の特徴を持つジューノイド。モリや槍としても使用できる銃・アイガーガンを武器とし、アクアイガー水竜巻や口から吐くシャボン玉爆弾で攻撃する。水中戦が唯一可能なジューノイドで、ブルースリーと激闘を繰り広げる。ただ劇中その利点は全体を通しても発揮される場が無く、31話でメタルメガスによる砲撃によって四散した(これも特撮撮影予算の削減が原因とされる)。
[編集] 配下
- マグネ戦士/山守正太
- 演:黒崎輝
- 35話、36話に登場。根倉山で一人暮らしていた野生児。二代目イエローフォーに惚れて自らもヒーローとなろうとするが、ファラに騙されてバイオマンと戦うための戦士「マグネ戦士」とされてしまう。しかしギアのコントロールから逃れ、バイオマンと共にギアに立ち向かった。
- 黒崎はこの作品がきっかけで飛鳥と交際し、その後結婚することとなった。
- 新頭脳ブレイン
- 声:曽我部和恭
- 自我を持つ。アンカーカンスを制御する頭脳として登場し、国連安全保障理事会に挑戦してきたが、戦闘時にひかると交流を持ち、ドクターマンを裏切りアンカーカンスと共に自爆した。
[編集] メカクローン
ギアのロボット戦闘員。クローンの如く同型の単一量産兵士である事が名の由来と思われる。行進時は全員揃った動きをする。銀色の仮面の下に醜いメカの顔を隠している。武器は斧状の剣。
- メカクローン1号
- 声:岡本美登(※スーツアクターも岡本)
- 28話に登場。その名の通りドクターマンが始めて造ったメカクローン。そのため性能はいまいち。ドクターマンへの厚い忠誠心を語るなど自我を持ち、ドクターマンを殺した(と思われた)ビッグスリーに復讐しようとした。
[編集] メカ人間
- プリンス
- 詳しくは、上記の幹部を参照。
- ジョーイ
- ピーボを陥れる為に、ピーボのバイオ星での友人に似せて作ったメカ人間(尚、ドクターマンが何故バイオ星の彼を知っていたのかは不明)。
- ツインドール
- ミキ
- 演:柴田時江
[編集] 兵器
単純な戦闘力ならば劇場版のカニカンスが頂点に近いが、メカ内臓を吐き出すグロテスカンス、双子の超能力を利用したツインカンス、エネルギーの供給で何度でも修復するサタンメガスなど、天才ドクターマンの狙いは単なる戦闘力とは違う所にあったようだ。
[編集] メカジャイガン
ギアの巨大ロボット。ネオグラードの下部にある巨大カプセルで運ばれる。メカジャイガンは動物をモチーフにしたものが多く、大半が自動操縦で動く。
- カブトカンス
- 1話に登場。カブトガニ型の飛行形態に変形する。都市を破壊し富士山麓でバイオロボと激闘した。
- デビルカンス
- 2話に登場。機体前面の装甲が展開して、第2の顔が出現する。
- ゴリラカンス
- 3話に登場。両肩に斧を装備している。
- ビートルカンス
- 4話に登場。
- ミイラカンス
- 5話に登場。全身に巻いてある包帯状のメタルテープで透明化する。
- サイカンス
- 6話に登場。
- イソギンカンス
- 7話、8話に登場。
- ツインカンス
- 9話に登場。
- カメレオンカンス
- 10話に登場。
- ムシャカンス
- 11話に登場。
- ハンマーカンス
- 12話に登場。頭部がハンマー状になっており、これを分離させて攻撃する。
- サメカンス
- 13話に登場。目から放つスーパーセラミック光線で、ジューノイドやメカクローンを強化する。
- アンカーカンス
- 14話に登場。新頭脳ブレインが操縦する。
- カエルカンス
- 15話に登場。軽快なジャンプ力で翻弄する。
- ネプチューンカンス
- 16話に登場。
- カメカンス
- 17話に登場。手足をヒレ状に変形させて、四足歩行形態や飛行形態になる。
- ハニワカンス
- 18話に登場。埴輪型の顔面が開いてレーザー砲が出現する。
- グロテスカンス
- 19話、20話に登場。プリンスが自ら設計・操縦する。メカ内臓という正にグロテスクなものを搭載しているが、これには再生機能がついており何度でも再生できる。
- カメラカンス
- 21話に登場。
- スカラベカンス
- 22話に登場。巨大な黄金球が武器。
- ピラニアカンス
- 23話に登場。
- ドクガカンス
- 24話に登場。
- ゴーストカンス
- 25話、26話に登場。幽霊軍団や亡霊カンスを操る。
- クモカンス
- 27話に登場。
- タコカンス
- 28話に登場。装甲が柔軟らしく、バイオロボに殴られてもムクムクと元に戻った。
- クラゲカンス
- 29話に登場。
- カマキリカンス
- 30話に登場。最後のメカジャイガン、モンスターが強奪した日本刀を同化?し鎌を強化した。
- カニカンス
- 劇場版に登場。足を収納して飛行形態となる。最強のメカジャイガン。着ぐるみは、本作唯一の二人羽織型。
[編集] ネオメカジャイガン
31話から登場。メカジャイガンを強化したもの。こちらは有人機でビッグスリーが操縦する。
- メタルメガス
- 31話に登場。操縦者はメイスン。砲撃で五獣士を粉砕した。
- アックスメガス
- 32話に登場。操縦者はメイスン。
- ドクロメガス
- 33話に登場。操縦者はファラ。
- レスラーメガス
- 34話に登場。操縦者はモンスター。
- マグネメガス
- 35話、36話に登場。35話ではメイスン、36話ではファラが操縦。マグネ隕石を用いた1億ガウスの磁力砲を装備。また目からの磁力ビームでマグネ戦士を操る。
- カノンメガス
- 37話に登場。ネオグラードに侵入したバイオハンター・シルバに強奪されるが、後にメイスンが奪回した。
- バトルメガス
- 38話に登場。操縦者はファラ。
- ソニックメガス
- 39話に登場。バイオマンとシルバを罠にかけるために、メイスンがわざとシルバに強奪させた。
- クラッシュメガス
- 40話に登場。操縦者はモンスター。
- アマゾンメガス
- 41話に登場。操縦者はファラ。女性型ロボで頭の鎧が脱げると髪が伸びて敵を縛る。新宿に出現した。
- サンダーメガス
- 42話に登場。操縦者はモンスター。
- サタンメガス
- 43話、44話に登場。操縦者はメイスン。メカ人間ミキのエネルギーワープ装置によって、何度破壊されても再生する。ミキが同化した際には、顔が女性型に変化した。
- バロックメガス
- 45話に登場。操縦者はファラ。
- ラガーメガス
- 46話に登場。操縦者はモンスター。
- レンズメガス
- 47話に登場。操縦者はメイスン。
- スーパーメガス
- 48話に登場。操縦者はモンスター。頭部や腕部を分離させる事ができる。
- キングメガス
- 50話、51話に登場。操縦者はドクターマン。バルジオンのデータを元に造られた。
- デザイナーの出渕は、デザインを納入したあとになってから最終回のロボットだったと知らされたため「可能だったらもっと最終回らしいデザインに直したかった」と回想し、自身の画集にはバルジオン風のよりヒーロー然としたキングメガスのイラストも掲載している。
[編集] 戦闘機
- メラージュ戦闘機
- 新帝国ギアの戦闘機。ネオメカジャイガンのコアポッドとしても使われる。
[編集] 拠点
- ネオグラード
-
- 全長:地上380m/地下250m
- 南極奥地のクレバスに存在するギアの拠点。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 統合提案 | スタブ | スーパー戦隊シリーズの登場キャラクター