東京BABYLON
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東京BABYLON(とうきょうバビロン)はCLAMPによる漫画作品である。
目次 |
[編集] 概要
新書館の『月刊ウィングス』で、1990年~1993年に連載された。この物語は後の『X』へと繋がることとなる。1992年にはOVA化。1993年には21歳の昴流を描く実写ビデオドラマ化もされている。
ジャンルとしては、陰陽師の主人公によるファンタジーものの体裁を取りながら、東京に生きる等身大の人々やその抱える問題を扱っており、社会派ドラマの側面も持つ。連載時からその内容には賛否両論がつきまとった。連載終了時に作者たちは、毎回の様に様々な団体から抗議を受け取ったことを明かしている。
最終回は、そこで明かされた意外な真相と一抹の救いも無い結末で、読者に衝撃を与えた。作中の全ての謎は解決したが、主人公2人の人間関係は何ら決着しないことに戸惑う声も多く、これについては上述の通り別作品『X』に受け継がれることになるのだが、作者たちは『X』の伏線ではなく独立した作品としての『東京BABYLON』は確かにここで完結したと明言している。
また、この作品は社会でさまざまな問題を抱える老若男女が登場、その中には悲惨な環境で生活している人物も少なくないため。不美人的な容姿を持つ者も多数いる。作者のCLAMPはこの作品以降耽美主義的な漫画を多く描くこととなるので不美人的な 人物を一切描写しなくなることとなる。そのため、この作品はある意味もう二度と作者が描かないハードな人物描写を垣間見ることのできる貴重な作品である。
『xxxHOLiC』も人間の内面を描いている点では共通している。
[編集] あらすじ
「あなたは東京が嫌いですか?」
主人公の皇昂流(すめらぎ すばる)は、人々を呪いや怨霊から守る陰陽師一族の若き当主。やさしく、繊細な彼を見守り、励ます、明るい双子の姉の北都(ほくと)。皇家に敵対する、強大な力を持ち、かつ残忍な暗殺集団といわれる桜塚護の一族で、獣医師の桜塚星史郎。絶対に相容れない一族同士のはずが、星史郎は常に昴流と行動を共にし、やさしく振舞う。果たして彼の真意は……。奇妙な組み合わせの3人が、東京を舞台に活躍する怪奇ファンタジー。
[編集] 登場人物
- 皇 昴流(すめらぎ すばる)
- 日本の陰陽道の頂点に立つ皇一族の十三代目当主。歴代の当主の中でも稀なほど強い能力を持っている。両手の手袋は祖母の言いつけにより人前で外したことが無い。夢は動物園の飼育係になること。
- 皇 北都(すめらぎ ほくと)
- 昴流の双子の姉。昴流と同様に修行をしてきたが、二、三の術が使えるだけにとどまっている。料理は中々の腕前で、夢は団地妻になること。なお、実写版には未登場である。
- 桜塚 星史郎(さくらづか せいしろう)
- 人を殺めるために陰陽術を使う暗殺集団『桜塚護』に所属している。普段は新宿で動物病院を経営している獣医師。しかし獣医師になったのは別の理由から。7年前に昴流と"賭"をしているが、昴流自身にその記憶は無い。
[編集] OVA
[編集] スタッフ
[編集] キャスト
[編集] 実写
[編集] スタッフ
- 原作:CLAMP
- 企画:大川七瀬
- 監督・脚本:飯田譲治
- 音楽:蓜島邦明
- 製作担当:山本章
- 広告プロデュース:CLAMP CO.LTD
- パッケージデザイン:大川七瀬
- デザインアシスタント:五十嵐さつき
- 衣装コンセプト:大川七瀬、猫井みっく
- 四聖獣・画:もこなあぱぱ
- 製作:PDS
[編集] キャスト
[編集] 書籍
- TOKYO BABYLON PHOTOGRAPHS (角川書店 1996年)
[編集] その他
- 後の幾つかのCLAMPの作品の世界観的キーワードになりえる要素、登場人物が幾つか出現する事から、この作品を読み解く事により、他の作品の理解が深まると考えられる。作中設定が殆ど引き継がれている『X』に於いてはその傾向が顕著である。
- CLAMPの歴代作品のキャラクターが登場する『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』で、本作からは現時点で星史郎、昴流のみが登場している。