椿大神社
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椿大神社 | |
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拝殿 |
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所在地 | 三重県鈴鹿市山本町字御旅1871 |
位置 | 北緯34度57分52秒 東経136度27分06秒 |
主祭神 | 猿田彦大神 |
社格等 | 式内社(小)・伊勢国一宮・県社・別表神社 |
創建 | 垂仁天皇23年 |
例祭 | 10月11日 |
椿大神社(つばきおおかみやしろ)は、三重県鈴鹿市にある神社。旧社格は県社で、第二次大戦後は別表神社となった。
猿田彦大神を主祭神とし、相殿に瓊瓊杵尊・栲幡千千姫命(瓊瓊杵尊の母神)・行満大明神を祀る。別名を猿田彦大本宮といい、猿田彦大神を祀る神社の総本社とされている。また別宮の椿岸神社では、猿田彦大神の妻神である天之鈿女命を祀る。
目次 |
[編集] 歴史
社伝によれば、垂仁天皇27年、倭姫命に下った神託により、猿田彦大神の墳墓の近くに「道別大神の社」として社殿が造営されたのを創始とする。書物における初見は、天平20年(748年)6月17日の『大安寺伽藍縁起並流記資材帳』である。『延喜式神名帳』に記載されている「椿大神社」、伊勢国一宮に比定されるが、同市一ノ宮町の都波岐神社が延喜式の椿大神社であるとする説もあり、論争になっている。
中世には、猿田彦大神の末裔の行満大明神を開祖とする修験神道の中心地となった。社伝によれば、行満大明神は修験道の開祖であり、役行者を導いたという。現在の宮司は、行満大明神の末裔であると伝える。
明治4年に郷社、昭和2年に県社に列格した。昭和10年、内務省神社局の調査により、全国約2千社の猿田彦大神を祀る神社の総本社「地祗猿田彦大本宮」に認定された。しかし、全国にある猿田彦大神を祀る神社で椿大神社と実際のつながりのある神社はほとんど存在せず、そのほとんどがその土地に因んだ由緒を持っている。
昭和62年(1987年)、アメリカ合衆国カリフォルニア州にアメリカ椿神社(現在はワシントン州に遷座しアメリカ椿大神社と称する)を創建し、神道の普及活動を行っている。
社宝に、吉備真備の奉納と伝えられる獅子頭があり、獅子舞発祥の社とも言われる。
[編集] 祭事
- 歳旦祭 1月1日
- 獅子舞神事 2月1日〜4月30日 (3年に1度)
- 節分祭 2月節分の日
- 祈念祭・厄除大祭 2月21日
- 春季例大祭
- 春季大祭 4月11日 (京都金剛流神事能「鈿女」奉納)
- 講社大祭 4月11〜12日
- 御田植祭 6月第2日曜日
- 夏越大祓 6月30日
- 夏祭り 8月1日
- 秋季例大祭
- 宵祭 10月10日
- 本宮大祭 10月11日
- 別宮大祭 10月12日
- 新嘗祭 12月1日
- 大晦日大祓 12月31日
[編集] 別宮
- 椿岸神社
- 天之鈿女命、太玉命、天之児屋根命
- 奥の宮いわくら (高山入道ヶ嶽山頂)
- 天照大神、瓊瓊杵尊、猿田彦大神
- 小岸大神社 (鈴鹿市小岐須町)
- 天之鈿女命、高御産巣日神
- 愛宕神社 (四日市市水沢野田町)
- 愛宕大権現
- 石大神 (鈴鹿市小岐須町)
- 天照大神
[編集] 末社
[編集] 境内末社
- 高山土公神御陵
- 猿田彦大神、瓊瓊杵尊、栲幡千千姫命
- 御船石座
- 猿田彦大神、瓊瓊杵尊、栲幡千千姫命
- 多度社
- 天目一箇命
- 護国社
- 護国の英霊
[編集] 境外末社
- 椿一宮神社 (鈴鹿市椿一宮町)
- 猿田彦大神
- 神野神明社 (鈴鹿市山本町神野)
- 天照大神、猿田彦大神