横島浩
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横島 浩(よこしま ひろし、1961年 - )は、日本の現代音楽の作曲家、ピアニスト。長野県出身。武蔵野音楽大学大学院修了。池本武、竹内邦光、田辺恒弥に作曲を学ぶ。
[編集] 作風
過去の作曲技法を古楽から現代にいたるまで参照する一方、「トータルにランダムな音事象の生起」と「匿名性」が大きな創作上のテーマになっている。『トータルにランダムな音事象の生起』では調性を偶発的に誘致するという見解は、デアリ・ジョン・ミゼルやブライアン・ファーニホウと一致している。創作当初に採用した「既存の作品から特定の音程を抜いて」提示する方法はカールハインツ・シュトックハウゼンのハルレキンやヘルムート・ラッヘンマンのシュタウプなどの応用例にも似ている。これらのことから、彼もまた前衛以後の作曲技法との係わり合い、過去の音楽文化と真摯に向き合う姿勢が垣間見られる。
1989年作曲の7人の奏者(3cl,piano 4hands and 2perc)の為の『モードへのオードII』から、2005年作曲の7人の奏者(fl,cl,fg,hrn,tb,piano,vn)の為の『グラーヴェより遅く』(この作品で2005年に第74回日本音楽コンクール作曲部門第1位入賞)に至るまで、技法は様々に変遷したものの方向性はそれほど大きく変わっていない。多様式主義が凋落を迎えると同時に、彼も危ういと感じたのか引用は徐々に姿を消し、特殊奏法や演奏の困難度へ焦点を移しつつある。長年音楽現代で、幾多の興味深い論考や音盤批評を展開している。