機関車トーマスのしっぱい
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『機関車トーマスのしっぱい(汽車のえほん16)』(きかんしゃトーマスのしっぱい きしゃのえほん16)(原題 Branch Line Engines)は、低学年の児童向け絵本シリーズ「汽車のえほん」の第16巻である。
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[編集] 概要
イギリスのウィルバート・オードリー牧師が1961年発表した汽車のえほんシリーズの第16巻。4話の短編作品を収録。挿絵はジョン・ケニーが担当。ポプラ社から1980年8月に日本語訳が出版されていたが、2004年頃に版元品切れ再版未定になり、絵本専門店等の流通在庫か古書でしか入手できなくなっている。
[編集] 成立の過程
1945年から、ほぼ毎年に1巻づつ続巻してきた本シリーズの第16巻。トーマスの支線の機関車たちの失敗談を描いた内容となっている。
[編集] 収録作品
- トーマスの大しっぱい (Thomas Comes to Breakfast)
- しんけいしつなデイジー (Daisy)
- 牛の目だまは もうたくさん (Bulls' Eyes)
- 貨車にのりあげたパーシー (Percy's Predicament)
[編集] 登場キャラクター
テレビシリーズの機関車紹介と重複する解説は省略、本巻の内容で特筆すべきものを紹介。
- メインキャラクター
- トーマス この巻の最終の挿絵で、ランボードの形状が前下がりから真っ直ぐに変更される。
- パーシー 夜遅くまでデイジーのわがままに付き合わされ、目の下に隈ができる。
- トービー
- ドナルドとダグラス 前巻で青に塗り替えてもらうと約束されたが、依然として黒のまま。ケニーは黒の方を好んだらしい。
- サブキャラクター
- アニーとクララベル
- ヘンリエッタ
- デイジー 「汽車のえほん」シリーズで始めて登場した気動車であり、初めて登場した女性人格の動力車。モデルはメトロ=キャメル社製の気動車だが、特定のモデルは存在しない。全体の形はクラス101に似ているが、両運転台である点はクラス121に似ており、さらに同社製の試作車も混ぜ合わせたようなスタイルとなっている。
[編集] その他
オードリー牧師は初めて舞台となる鉄道の名前を「ノース・ウェスタン鉄道」と明らかにしている。ミルク貨車に「NW」と書かれているのが分かる。