水晶島
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水晶島(すいしょうじま)は、北方領土の歯舞諸島にある平坦な小島。根室市・納沙布岬から珸瑤瑁(ごようまい)水道を隔ててわずか7kmの距離にあり、歯舞諸島では貝殻島(3.7㎞)に続き2番目に北海道に近い。戦前は931人の住民がいた。日本の行政区分としては北海道、根室市に属するが、1945年9月3日以降ソビエト連邦軍の侵攻、現在ではロシア連邦の占領・実効支配下にあり、島にはロシア沿岸警備隊が常駐している。ソビエト連邦と日本とで、1956年に発表された、日ソ共同宣言によれば、ソビエト連邦は歯舞諸島及び色丹島を日本に返還することに同意しているが未だ返還されていない。しかしこの同意は両国の平和条約締結を持って行うものとされているため現実には北方領土の一部返還は難しいと考えられる。現在日本国政府は北方領土の「四島一括返還」を主張している。北方領土では唯一、現在発行されている日本の国土地理院の四色刷五万分の一地形図(ここ以北は三色刷)に全域が記載されている島である。(図名:「納沙布」[1]、ただし戦前の測量記録のもの。)無人島。