治療
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治療(ちりょう)とは、特に病態を改善するため施す医療行為である。病気や疾病、怪我(外傷)などを医学的に観察(問診を含む)し、必要であれば各種検査(血液検査、尿検査、放射線検査等)を行う。結果に応じて疾患及び合併症を考慮し投薬(与薬)ないし手術など処置を行う。
また、入院生活の中で、主に看護師によって行われる、清拭(せいしき)、入浴介助などの看護、介護などをcare(ケア)と呼び、患者の状態の把握や、精神的なフォロー(メンタルケア)は治療による、転帰(治癒、寛解、軽快など)に大きな影響がある。
治療には、病院、診療所などで、医師を主体として行う、医学的治療と、歴史的な経験則に基づいて、医師でない民間人が行う治療方法を特に、民間療法などと呼称する場合もある。
日本の病院または診療所等で行われる、一連の診療行為には、通常、健康保険に適用するための病名をつけることが、一般的であるが、労働災害、交通事故に起因する疾病、外傷等には、原則的に医療保険の適用には行わず、前者は労働災害保険で、後者は一般に自由診療(保険外診療)の扱いになり、健康保険は適用されないケースも多い。 詳細については、健康保険を参照のこと。
高血圧症、糖尿病などの慢性疾患、精神疾患などの長期的な治療を加療(かりょう)と呼ぶこともある。
また、予後不良と考えられる、非可逆な疾病の治療に対して、延命することだけを目的とした治療を延命治療または終端医療(ターミナルケア)と呼ぶこともある。
日本では人体を侵襲する治療行為は医師または医師の指示を受けた看護師以外が行ってはならないことになっている。もしも、行った場合は医師法違反で逮捕されることになる。 例外的に針灸師による針治療は認められている。