渡辺和博
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渡辺 和博(わたなべ かずひろ、1950年2月26日 - 2007年2月6日)は、日本のイラストレーター、エッセイスト。広島県広島市出身。
[編集] 来歴
崇徳高等学校卒業後上京。東京綜合写真専門学校に入学しカメラマンを目指すが中退。東京四谷の現代思潮社美学校に入りなおし赤瀬川原平に師事した。1975年、南伸坊の誘いで青林堂に入社。伝説的漫画誌『月刊漫画ガロ』編集長を経てフリーとなり、独得の「ヘタウマ」漫画と面白エッセイで多くの雑誌にコラムを持った。
1984年の『金魂巻(キンコンカン)』は、1980年代の代表的職業(コピーライター、イラストレーター、ミュージシャンなど)のライフスタイルを鋭く観察したもの。「○金」(まるきん=金持ち:行動がすべてプラス方向に向かい高収入を得られる人)、「○ビ」(まるび=貧乏:行動がすべて裏目に出ていつまでも底辺にいる人)」を対比させ、その典型像を図解し、「一億総中流」と言われた当時、同じ職業の中に存在する階層差・所得格差を戯画化した。同書はベストセラーとなり、「○金・○ビ」は同年の第1回流行語大賞を受賞した。このころ「笑っていいとも!」(フジテレビ)にも出演した。
2007年2月6日、肝臓癌のため56歳で逝去。
[編集] 著書
- たらこ筋肉毒電波(1982)
- 金魂巻(「渡辺和博とタラコプロダクション作品」1984 神足裕司が参加していた)
- ホーケー文明のあけぼの(1985)
- 金魂巻の謎(渡辺・タラコプロ、1985)
- 物々巻(渡辺・タラコプロ、1987)
- 夫婦鑑(渡辺・タラコプロ、1988)
- ナウの蟻地獄(泉麻人と共著、2001)
- 平成ニッポンのお金持ちとビンボー人(安西繁美と共著、2001)
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