激坂
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激坂(げきざか)とは、ある程度の訓練を積んだ人間以外は自転車で上り切ることが不可能な勾配を持つ坂の総称である。舗装路、未舗装路を問わない。また一般道路として建設されているものもあれば、競技用のフィールド内に存在しているものもある。大きく分けて、ある程度の長さがあって斜度はそこそこのものと、長さは短いけれども乗り方や機材によってはリアタイヤがスリップしたりフロントタイヤが浮き上がってしまうような過激な斜度のものの二つに分けられる。
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[編集] 概要
激坂とは日本語独自の単語であり、固有の概念である。この単語がいつ発生したのかは定かではないが、いつの頃からか、スポーツとして自転車に乗る人々の間で用いられるようになった。
それだけならば「激坂」とは辞書に記されるべき言葉であって百科事典に項目を得るべき概念では無い。しかし、「激坂」という概念はやがて一部の自転車愛好家の間で特別な意味合いを持つようになっていく。すなわち、激坂愛好家の出現であり、激坂情報の収集と情報交換、ヒルクライム競技とは異なる形での激坂タイムアタックの盛況などが見られるようになったのである。
もともと自転車ロードレースにおいて登坂は重要な要素であり、特にステージレースでは個人タイムトライアルと並んで総合優勝の行方を決定的に左右するのが山岳ステージである。こうした山岳コースの中には、モルティローロ峠や乗鞍スカイライン、富士山などの定番コースも多数存在している。しかし、「激坂」概念の登場によって、これら登山道路や本格的な峠に加え、10%を越えるような急峻な斜度の坂道(例えば豊島区の「のぞき坂」、新宿区の「新助坂」など)までもが、「制覇すべきコース」として認知されるようになったのである。
激坂情報を専門に扱うウェブサイトは現在では枚挙に暇が無いし、和田峠やヤビツ峠のタイムアタックに見られるように、個人が自分の走破タイムを専門ウェブサイトに申請して競うというような楽しみ方も発生している。
現在では激坂なる概念は、自転車専門誌に全国の激坂紹介連載が掲載されるほどに一般的なものとなっている。
[編集] 各地の激坂
[編集] 関東
- のぞき坂(豊島区)
- 江戸見坂(品川区)
- 新助坂(新宿区)
- 闇坂(新宿区)
- 和田峠(八王子市)
- いろは坂 (多摩市)
- 百草園通り(百草園坂)
[編集] 甲信越
[編集] 東海
[編集] 北陸
[編集] 関西
- 暗峠(奈良県)
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