片岡義男
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片岡 義男(かたおか よしお、1940年3月20日 - )は、日本の小説家、エッセイスト。
[編集] 略歴・人物
東京都生まれ。都立千歳高校、早稲田大学法学部卒。日系アメリカ人二世を父に持ち、ハワイに住み英語しかできない父親と、日本に住み日本語しか話せない母親の間で育ったとされるが、経歴には作家の創作と思える部分もあり、事実関係は明らかにされていない。
大学卒業後、雑誌ライターとして雑文業や音楽評論などを開始し、1971年に晶文社より『ぼくはプレスリーが大好き』を刊行。草創期の「宝島」編集長として活躍する一方で、テディ片岡名義でパロディ本やナンセンス小説等も手掛ける。
1974年『白い波の荒野』で文芸作家として本格的にデビュー。翌年には『スローなブギにしてくれ』で第2回野性時代新人文学賞を受賞し、直木賞候補となる。1980年代の全盛期には「ポパイ」をはじめとする雑誌にサーフィンやハワイ、オートバイなどに関するエッセイを発表する傍ら、角川文庫を中心に膨大な数の短編小説を量産。またFM東京の深夜放送番組「気まぐれ飛行船」のパーソナリティも務め、アメリカ文化に憧れる当時の若者たちの絶大な支持を集めた。
代表作である『スローなブギにしてくれ』、『彼のオートバイ・彼女の島』、『メイン・テーマ』は角川書店の手により、また『湾岸道路』、『ボビーに首ったけ』は東映で映画化されている。
近年は『日本語の外へ』などの著作で、英語を母語とする者から見た日本文化論や日本語についての考察を行っているほか、写真家としても活躍している。