留学エージェント
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留学エージェント(りゅうがく - )とは、個人の留学に関する手続きを代行する業者のこと。留学代理店、留学斡旋業者、または留学情報サービスなど色々な呼ばれ方をしている。
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[編集] 概要
留学に特化したサービスを提供しており、留学経験者をカウンセラー(相談役)として置いていることが特徴。しかし、留学先の紹介や代行手続きといった留学代理業務は許認可制になっていないため、「留学サービス」の定義が各社によって異なり、トラブルの原因となることもある。
留学エージェントが旅行業として登録されていて、日本旅行業協会(JATA)に加盟している場合は協会規定が適用される。
[編集] 主な業務
- 留学カウンセリング
- 見積もり
- 入学手続き代行
- 各種ビザ申請サポート
- 滞在先手続き代行(ホームステイや学校寮など)
- 空港送迎サービス
- 海外旅行障害保険の手配
- 現地生活サポート(インターネット、私書箱、荷物一時預かりなど)
- 現地手続き代行(銀行口座開設や携帯電話契約など)
- トラブルサポート
[編集] 国内の大手留学エージェント
[編集] 海外の大手留学エージェント
- オーストラリア留学ドットコム
- フロンティアポート(EUABROAD)
- オーストラリア留学交流協会
[編集] サービスの充実化
1980年代半ばからのプラザ合意およびバブル経済を受け、1990年代初頭に急激に増えた海外留学者を狙った悪質な留学エージェントが乱立した。故意ではないにしても、約款や免責事項を明示せずに、トラブル発生時に対処できないという未熟な会社も依然として数多くみられる。そんな流れを受け、近年では詳細な約款と充実したサービスを提供する大手留学エージェントも増えてきた。
留学エージェントは日本と世界にまたがるため、日本国内の業者にとどまらず各地の主要都市にも多くの留学エージェントが存在する。また近年のインターネットの普及により、現地の留学地から生の留学情報を発信している留学業者も増えている。このため留学エージェントは、大まかに4つの種類に分類されるだろう。「日本国内に本社を置き営業する業者」「各都市に本社を置き営業している業者」「インターネットのみを媒体に活動する業者」「上記3つより組み合わさった複合型業者」最近は複合型留学エージェントによる充実した情報を提供するホームページ媒体も増えている。これにより、インターネットを活用することで手頃な価格で海外留学が実現できるようになり、留学希望者への裾野も広がってきている。
インターネットの普及が広がる一方、個人の情報格差も広がりを見せている。はじめて海外留学を行うケースが多いため、多くの留学希望者が留学事情に関して無知であることが多い。インターネットが使えない個人は、情報収集の全てを留学エージェントに委ねられているケースが多い。インターネットを上手に利用して現地入りしている留学生と比べると、個々が持っている情報格差に大きな隔たりがある。留学エージェントは、各業者によりサービス内容、そしてそれに伴うサービス費用の格差も幅広い。個々の情報格差により選ばれる留学エージェントが異なるため、個々による留学費用に大きな開きがあるのも事実である。留学エージェントのサポート費用のみならず、インターネット媒体を活用することにより、飛行機チケットや海外旅行傷害保険なども格安のモノが手に入るからである。
留学のパターンも複数考えられる。観光ビザで出来る3ヶ月程度の短期留学、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドを代表するワーキングホリデー(ワーホリ)制度を利用しての留学、そして長期間学校に通うタイプの学生ビザを使っての留学が考えられる。特にワーキングホリデー制度を利用した留学パターンが増えてきており、1年間を通じた長期留学が一般的となってきている。留学エージェント側では、長期滞在を前提としたワーキングホリデーメーカーを対象にしたプログラムが多くなっている。