白河舟田・本沼遺跡群
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白河舟田・本沼遺跡群(しらかわふなだ・もとぬまいせきぐん)は下総塚古墳、谷地久保古墳、舟田中道遺跡で構成されている遺跡群で、福島県白河市北部に位置する。平成17年(2005年)5月に国史跡に指定された。
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[編集] 概要
[編集] 下総塚古墳
基壇を有する前方後円墳で、墳長は71mである。安山岩で構築された横穴式石室は奥壁から入口まで長さ約7mを測る。円筒埴輪や形象埴輪が出土しているが、配置位置までは不明である。6世紀後半の築造と推定され、「白河国造」の墓の可能性も考えられる。
[編集] 舟田中道遺跡
下総塚古墳の北西、標高315mほどの河岸段丘上に位置している。一辺70mほどの規模をもつ豪族居館の跡で柵列や竪穴住居の跡が見つかっている。6世紀後半~7世紀前半の遺跡と推定され、下総塚古墳被葬者の次代を担った「白河国造」の居館と考えられる。
[編集] 谷地久保古墳
[編集] 周辺の関連遺跡
下総塚古墳の東側に位置する借宿集落は寺院跡(借宿廃寺)がみつかっており、また、北東約2kmには律令時代の役所跡である関和久官衙遺跡がある。また下総塚古墳の北方約5kmには泉崎横穴古墳もあり、これらのことから、白河舟田・本沼遺跡群一帯は古代白河地方の中心地域であったと考えられる。