真脇遺跡

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真脇遺跡（まわきいせき）とは、石川県鳳珠郡能登町字真脇にある縄文時代前期から晩期にいたる集落跡の遺跡である。

[編集] 概要

真脇遺跡は能登半島の先端から少し内海に入ったところにある入江の奥にあって、約6000年前から約2000年前まで、採集・漁撈の生活を営む集落があったものと考えられている。発掘で発見された大量のイルカの骨や、巨大な彫刻柱、整然とした地層などが話題を呼んだ。

真脇遺跡に住んでいた人々はイルカ漁を盛んに行ったらしく、大量のイルカの骨が発掘されている（特に前期-中期にかけて多く見られる）。イルカの骨には石器の鏃や槍が残っていて、獲ったイルカは食用に供せられるほか、骨を再利用したり、油を採ったりされた。

遺跡最晩期の地層からは円状に並べられたクリ材の半円柱が発掘された。10本の柱で囲んだと思われる直径7.4メートルの環状で、各々の柱を半分に割り、丸い方を円の内側に向けている。その太さは直径80～96センチもある。小さな環状もあり、環状木柱列は何度も立て替えられたと考えられる。同じ石川県金沢市で先に発見されたチカモリ遺跡の環状木柱列（ウッド・サークル）と良く似ており、注目されている。

用水路工事に伴う1982-83年にかけて行われた発掘調査により発見された。遺跡は入江奥の沖積低地の包含層の、最近の水田の土地の約1メートル下にあって、そこから約3メートル下に亙って遺跡の含まれる層が年代順に層を成していた。そこから発掘される史料なども豊富であるため、「考古学の教科書」などとも呼ばれる。

遺跡は1989年国の史跡に指定された。また出土品のうち保存状態の良好なもの219点が1991年国の重要文化財（考古資料）に指定された。

[編集] 2000年の発掘

2000年11月の発掘で、縄文時代中期頃の盛り土で区画された立派な集団墓地遺構が発見された。大量の土を動かし、それを積み上げて盛り土をし墓を造っている。盛り土をしているのは、日本列島では、縄文時代後期に属する北海道斜里郡斜里町の環状土籬、弥生時代の墳丘墓、古墳時代の各種の古墳などがある。人間の労働力を集中して自然の景観を変えてしまう共同作業が縄文の時代にも行われていた。