能登半島
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能登半島(のとはんとう)とは、北陸地方の中央付近から、日本海へ北に向けて突き出した半島である。
ほぼ全域が石川県に属し、途中から東に折れて富山湾を形成する。
半島内部は、標高200mから500m程度の丘陵地帯が続く為、平地は少なく、輪島市などでは、千枚田が見られ、中でも白米の千枚田は有名。海岸線を主体に広い範囲が能登半島国定公園に指定されている。
[編集] 半島内の地域
富山湾に面した海岸を内浦(うちうら)、日本海に面した海岸を外浦(そとうら)と呼ぶ。また、半島の先端から根元に向け、順に奥能登(おくのと)、中能登(なかのと)、口能登(くちのと)と呼ぶ。行政区域で分類すると、下記のようになる。
※口能登と中能登を分類せずに「口能登」という人もいる。また、輪島市は中能登に入れる人もいる。
外浦は、その位置と、対馬海流の為に、山陰地方や、朝鮮半島からの漂着物が多く、8世紀から9世紀には、志賀町の福浦港が、渤海使の玄関口となった。また、勇壮な景観で知られる能登金剛や曽々木海岸などの景勝地があり、男性的な景観を見せる。一方で、内浦は穏やかな湾入地形のために波が比較的穏やかで、また九十九島など繊細な自然美を誇る景勝地を持つことから女性的ともいわれ、対比関係にある。
口能登では気多大社のある羽咋市が中心、中能登では和倉温泉がある七尾市が中心であり、奥能登には外浦側に曹洞宗大本山総持寺の祖院がある輪島市、真ん中付近に近年開港した能登空港、半島先端禄剛崎がある珠洲市などがある。一帯は水産資源が豊富で、鱈、鰤(特に寒ぶり)、イカなどが有名。輪島の朝市、輪島塗、禄剛崎や外浦、内浦の海岸景勝地、和倉温泉など観光資源が豊富。